ジャパンケネルクラブ(JKC)の紹介によると、この犬種には毛のない「ヘアレス」と、全身ふわふわの「パウダー・パフ」の2タイプがいます。そして国際的な犬種標準には、ヘアレスの肌は「さわると温かい」と書かれていました。
この記事では、2つのタイプの違い、性格、肌と歯のお手入れ、かかりやすい病気、迎え方までをまとめました。もふもふのトイプードル・レオ、シーズー・あんずとの比べっこも入れています。
ハル
頭としっぽと足先にだけ毛がある「ヘアレス」と、全身ふわふわの「パウダー・パフ」の2タイプがいるんだって。
あんず
それじゃ、冬はさむくないの?あんずはもふもふでよかったもん!
レオ
ぼくたちのブラッシングとは、まったく違うお手入れが必要なんだね。
タル吉
中国の漢の時代には、宝の蔵の番をしておったそうじゃ。
ハル
じゃあ、チャイニーズ・クレステッド・ドッグの性格や2つのタイプ、肌のお手入れ、気をつけたい病気まで紹介していくね。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグってどんな犬?「ヘアレス」と「パウダー・パフ」
ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種紹介によると、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは中国原産のコンパニオン・ドッグです(FCIスタンダードNo.288)。「ヘアレス」と「パウダー・パフ」の2つのバラエティーがあります。
「ヘアレス」は、頭から首にかけての冠毛(クレスト)、指先をおおう「ソックス」、しっぽのプルーム(飾り毛)だけに毛があり、そのほかの体には毛がありません。「パウダー・パフ」は、全身がやわらかいベールのような長い毛でおおわれています。

同じ犬種なのに、見た目はまるで別の犬です。
はっきりした発祥の地は分かっていませんが、中国の漢の時代に家庭で飼われていたと言われ、宝庫の番犬として、また大きく重いものは狩猟犬として発展したそうです。アメリカでは1885年から1926年にかけてショーで見られたあと、50年あまりほとんど姿を見なかったとされています。
JKCの2025年の犬籍登録頭数では、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは157頭(55位)でした。
ヘアレスの肌は「さわると温かい」|犬種標準に書かれた皮膚と歯
国際畜犬連盟(FCI)の犬種標準には、皮膚について「きめが細かく、なめらかで、さわると温かい」と書かれています。毛がないぶん、体温がそのまま手に伝わるんですね。
ヘアレスは「歯が少なくても減点しない」
もうひとつおもしろいのが歯です。FCIの犬種標準には、ヘアレスのバラエティーは犬歯が前向きにつく原始的な特徴を持ち、歯がそろっていなくても減点しないと書かれています。
ヤマザキ動物看護大学の福山貴昭准教授が監修した解説(カインズ「ワンクォール」)でも、生まれつき歯の数が少ないことが多いとされ、歯みがきは毎日〜2日に1回がすすめられていました。数が少ないからこそ、残っている歯を大切にしたいですね。
毛がないことと歯が少ないことは、じつは同じ遺伝子でつながっています。2008年に科学誌『Science』に発表されたDrögemüllerらの研究では、ヘアレスのチャイニーズ・クレステッド・ドッグと、メキシカン・ヘアレス・ドッグ、ペルビアン・ヘアレス・ドッグに共通して、FOXI3という遺伝子の変異が見つかりました。FOXI3は毛と歯ができるときにはたらく遺伝子なので、ヘアレスの子は毛と歯の両方に特徴が出るのだそうです。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグの性格|陽気で家族が大好き
JKCの犬種標準では、性格は「明るく、決して攻撃的ではない」と、とても短く書かれています。
福山准教授監修の解説では、陽気で家族に愛情深い犬種で、攻撃性はなく、ほかの動物や人にも友好的と紹介されていました。いっぽうでプライドが高く、見慣れない動きには警戒心が強い面もあるそうです。
初めて犬を飼う人に向く?
明るく友好的な性格は、家族で暮らしやすそうです。ただ、ヘアレスなら毎日の肌のお手入れ、寒さと日焼けへの対策が欠かせません。見た目のユニークさだけで決めず、そのお世話を続けられるかを考えておきたい犬種です。性格には個体差があるので、あくまで一般にそう言われている、というお話です。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグのお手入れ|保湿・日焼け・寒さ対策
福山准教授監修の解説では、お世話の目安は次のとおりでした。
- 散歩:30分程度を1日1回
- ブラッシング:ヘアレスは気になるとき、パウダー・パフは2〜3日に1回
- シャンプー:1か月に1回程度
- スキンケア:皮膚が弱いので、クリームを塗って乾燥を防ぐ
- 歯みがき:毎日〜2日に1回
日焼けと寒さから肌を守る
同じ解説では、日焼け止めの対策や、寒さ対策のための洋服がすすめられていました。寒さに弱いので、エアコンで温度を調整できる室内で飼い、洋服を着せるなどの工夫を、とも。
また体重はオス・メスともに5.5kg以下、平均寿命は小型犬平均の14.4歳とされていました。寒さに弱い小型犬としては、チワワやイタリアン・グレーハウンドも調べています。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグがかかりやすい病気|皮膚・股関節・関節
福山准教授監修の解説では、チャイニーズ・クレステッド・ドッグで気をつけたい病気として皮膚疾患、大腿骨頭壊死症、関節疾患が挙げられていました。
皮膚疾患として注意したいのは、皮膚をこすったり切ったりするけがや、乾燥や紫外線による肌荒れ。毛に守られていないぶん、ほかの犬よりも肌のトラブルに気づきやすくしておきたいところです。
大腿骨頭壊死症は、後ろ足をうしろへ引くときに激しい痛みが出て、足をかばうような歩き方になるのがサインとされていました。足が細いので、関節に負担がかかるとトラブルを起こしやすいとも書かれています。
ここに挙げたのはあくまで気づくためのきっかけで、診断ではありません。あてはまるところがあっても自己判断はせず、気になる様子があれば動物病院に相談してください。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグを迎えるときに知っておきたいこと
JKCの登録は年に160頭ほどです。ペットショップで出会うことは少なく、ブリーダーを探して子犬の誕生を待つことが多くなりそうです。ヘアレスとパウダー・パフのどちらを迎えたいかも、ブリーダーさんに相談してみましょう。価格もそのときどきで変わるので、検討される際はご自身で最新の情報を確認してください。
「8週齢」のルール
環境省が定める動物愛護管理法では、繁殖業者が生まれてから56日(8週齢)を過ぎない子犬を、販売のために引き渡したり展示したりすることは禁止されています(令和3年6月1日施行)。
わが家の視点|もふもふのレオ・あんずと比べてみた

高さは近いけれど、毛の量は正反対です。
理想体高はチャイニーズ・クレステッド・ドッグがオス28〜33cm、メス23〜30cm、シーズーが27cm以下、トイプードルが24cm超〜28cm。わが家の2匹と近い大きさです。
でもお手入れは正反対。レオとあんずは「毛をとかす」のが毎日の仕事ですが、ヘアレスの子は「肌を保湿して、日差しと寒さから守る」のが毎日の仕事になります。日の光とのつきあい方を考える、という意味では、わが家ではむしろリクガメのタル吉のお世話に近いのかもしれません。
タル吉の甲羅干しのことはヘルマンリクガメの甲羅干しとUVBライト選びに書いています。あんずの犬種のことはシーズーの性格と飼いやすさへ。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグについてよくある質問
ヘアレスとパウダー・パフは別の犬種?
同じ犬種の2つのバラエティーです。ヘアレスは頭・足先・しっぽだけに毛があり、パウダー・パフは全身が長くやわらかい毛でおおわれています。
大きさはどのくらい?
理想体高はオス28〜33cm、メス23〜30cm。獣医師監修の解説では体重5.5kg以下が目安とされています。
お手入れで大事なことは?
ヘアレスは保湿クリームでのスキンケア、日焼け対策、洋服での寒さ対策が大切です。歯が少ないことが多いので、歯みがきも毎日〜2日に1回がすすめられています。
かかりやすい病気は?
皮膚疾患(けが・乾燥・紫外線による肌荒れ)、大腿骨頭壊死症、関節疾患が挙げられています。
この記事で参考にした主な情報
あんず
あんずのお洋服、ひとつ貸してあげたいもん!
ハル
これで46犬種目。次はどの犬種を調べようかな。




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