ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種紹介を読むと、性格は「外見は怖そうだが、愛情深い気質」。そして犬種標準には、「呼吸困難が見られるものは極めて望ましくない」とはっきり書かれていました。
この記事では、JKCの犬種標準と動物病院の情報をたどりながら、歴史・性格・呼吸と顔のしわ・暑さ対策・かかりやすい病気・迎え方までをまとめました。シーズーのあんずも同じ短頭種なので、わが家の実感もまじえています。
ハル
フレンチ・ブルドッグじゃなくて、イギリスの「ブルドッグ」なんだ。
あんず
あんずと同じで、お鼻がぺちゃんこなの?
レオ
イギリスの国犬としても知られているらしいよ。
タル吉
わしの甲羅も固いが、心はやわらかいのじゃよ。
ハル
あんずと同じ短頭種として、呼吸と暑さのこともしっかり調べたよ。
ブルドッグってどんな犬?牛と戦った犬から、イギリスの国犬へ
ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種紹介によると、ブルドッグは1630年代に初めて分類された犬種で、それ以前にも「Bangdog」と呼ばれる似たタイプの闘犬がいたそうです。もともとはブルベイティング(牛と犬を戦わせる見世物)に使われていましたが、1835年以降、いま知られているような鼻の短い、ずんぐりした体型に変わっていきました。1860年にはドッグショーにも出陳されています。
JKCは、ブルドッグを「最も古い原産犬種の一つであり、イギリスの国犬としても知られる」犬と紹介していて、イギリスの決意や伝説の「ジョン・ブル」と結び付けられているとありました。
JKCの2025年の犬籍登録頭数では、ブルドッグは945頭で第30位でした。フレンチ・ブルドッグ(9,578頭・第7位)の10分の1ほどです。
ブルドッグの性格|外見は怖そうだが、愛情深い
JKCの犬種紹介には、ブルドッグは「家族や友人に対し愛情深く、優しい気質を隠す、ボクシング選手のような表情をしている独特な犬」とありました。性格は「鋭敏で、果敢、忠誠心があり、信頼でき、勇敢。外見は怖そうだが、愛情深い気質である」。
牛と戦っていたのは何百年も前の話で、いまのブルドッグは家庭犬として育てられてきた犬です。いかつい顔とやさしい中身のギャップが、この犬種のいちばんの魅力なのかもしれません。性格には個体差があるので、あくまで一般にそう言われている、というお話です。
犬種標準に「呼吸困難は極めて望ましくない」

犬種標準は、この顔でも「楽に息ができること」を求めています。
JKCの犬種標準の外見の説明には、印象に残る一文がありました。「顔部は比較的短く、マズルは幅広く、ずんぐりとし、若干上向きだが過度ではない。呼吸困難が見られるものは極めて望ましくない」。頭も「全体的な調和が失われたり、動きに困難を生じさせるほどではない」大きさ、と書かれています。
体は「頑丈で、筋肉が発達し、堅固であるが、肥満の傾向はない」こと。犬種らしい顔立ちを大事にしながら、息ができること、動けることをはっきり求めているのですね。パグやフレンチ・ブルドッグを調べたときも、同じ考え方が標準に書かれていました。
ブルドッグのお世話|暑さ・顔のしわ・体重
暑さはいちばんの注意点
鼻の短い短頭種で、しかも体の大きな犬です。体の熱を逃がすのが苦手なので、夏はエアコンのきいた部屋で過ごし、散歩は早朝や夜の涼しい時間に、短めにするのが基本です。わが家のあんずも短頭種で、気温が25度を超えた日の長い散歩でぐったりしたことがあります。あんずの何倍もの体重があるブルドッグは、もっと気をつけてあげたいところです。
顔のしわは「ふいて、乾かす」
イース動物病院(東京都大田区)の解説では、しわのある犬種の例としてブルドッグが挙げられ、しわの部分は通気性が悪く、湿気・摩擦・細菌や酵母菌の繁殖が重なって皮膚炎(間擦疹)を起こすとされていました。赤み、かゆみ、湿り気、においが気づくきっかけです。
ケアは、しわを定期的にふき取り、ぬれたあとはしわの中まで完全に乾かすこと。赤みやにおいがあるときは、自己判断せず動物病院で診てもらいましょう。
太らせない
JKCの標準にも「肥満の傾向はない」とあるように、体重管理はとても大切です。大きな体の短頭種なので、太らせないことが呼吸や関節を守ることにもつながると思います。
ブルドッグがかかりやすい病気|呼吸・皮膚・出産
短頭種気道症候群は、軽いうちに相談
相川動物医療センターの解説では、短頭種気道症候群は鼻の穴が狭い、のどの奥のやわらかい部分が長すぎる、のどの小さな袋が反り返るといった異常が重なって起こる病気で、短頭種としてイングリッシュ・ブルドッグが挙げられていました。はじめは興奮や運動のときの「ズビズビ」「ガーガー」「ブーブー」という音で気づき、時間とともに悪くなっていくそうです。同センターは、症状が軽いうち(生後4〜24か月)に予防的な手術をすることをすすめていました。
出産は難産になりやすい
日本動物医療センターの解説では、難産になりやすい犬種としてブルドッグが挙げられていました。同じリストにはフレンチ・ブルドッグ、パグ、ボストン・テリア、そしてあんずと同じシー・ズーも入っています。繁殖を考える場合は、帝王切開が必要になることも含めて、前もって動物病院に相談しておきたいところです。
ここに挙げたのはあくまで気づくためのきっかけで、診断ではありません。あてはまるところがあっても自己判断はせず、気になる様子があれば動物病院に相談してください。
ブルドッグを迎えるときに知っておきたいこと
「夏」と「呼吸」に向き合えるか
一年のうち何か月もエアコンが欠かせないこと、散歩の時間や長さを季節で変えること、いびきや呼吸の音をいつも気にかけること。ブルドッグを迎える前に、家族で確認しておきたいことです。
「8週齢」のルール
環境省が定める動物愛護管理法では、繁殖業者が生まれてから56日(8週齢)を過ぎない子犬を、販売のために引き渡したり展示したりすることは禁止されています(令和3年6月1日施行)。
迎え方の3つの道
子犬の価格は時期やお店によって変わります。検討される際はご自身で最新の情報を確認してください。
わが家の視点|同じ短頭種のあんずと比べてみた

地面に近い体ですが、幅と重さがまるで違います。
ブルドッグの標準体重はオス25kg。体高の決まりはありませんが、地面に近い、幅広でがっしりした体です。あんずと同じ短頭種なので、呼吸や暑さの話はわが家でもまったく他人ごとではありませんでした。
いちばん共感したのは、「いびきは当たり前」と思い込まないこと。あんずもいびきをかくので、ふだんの音の大きさを知っておいて、急に大きくなったら相談する。ブルドッグを調べて、その大切さをあらためて感じました。
同じ短頭種はフレンチ・ブルドッグ、パグ、ボストン・テリア、そしてシーズーでも調べています。
ブルドッグについてよくある質問
寿命はどのくらい?
アニコム損保の「犬との暮らし大百科」に載っている2021年度のデータでは、ブルドッグの平均寿命は8.8歳です。
フレンチ・ブルドッグとの違いは?
ブルドッグはイギリス原産で、標準体重はオス25kg。フレンチ・ブルドッグはもっと小さく、コウモリのような立ち耳が特徴です。くわしくはフレンチ・ブルドッグの記事をどうぞ。
怖い性格ではない?
JKCの犬種紹介には「外見は怖そうだが、愛情深い気質」と書かれています。
暑さに弱い?
鼻の短い短頭種で、とても暑さに弱い犬種です。夏はエアコンで室温を保ち、散歩は早朝や夜にしてください。
この記事で参考にした主な情報
あんず
夏はいっしょに、すずしいお部屋でごろんってしたいもん!
ハル
これで32犬種目。次はミニピンの記事で話の出た、ドーベルマンを調べてみようかな。




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