ジャパンケネルクラブ(JKC)の紹介によると、原産国はクロアチアのダルメシア地方。かつては馬車と並んで走る犬として活躍しました。そして、ほかの犬とはちょっと違う「尿酸を分解しない」体のしくみを持っています。
この記事では、ダルメシアンの歴史と斑点、性格、散歩とお手入れ、尿の結石や難聴など気をつけたい病気、迎え方までをまとめました。シーズーのあんず、トイプードルのレオとの大きさ比べも入れています。
ハル
白い体に黒い水玉の、あの犬だね。昔は馬車といっしょに走る犬だったんだって。
あんず
ダルメシアンさん、そんなに走れるの?
レオ
それから、体のしくみにもちょっと変わったところがあるんだ。
タル吉
わしの甲羅の模様にも、何か秘密があるかのう。
ハル
じゃあ、ダルメシアンの歴史や性格、お世話、気をつけたい病気まで紹介していくね。
ダルメシアンってどんな犬?馬車と走った水玉模様の犬
ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種紹介によると、ダルメシアンの原産国はクロアチアのダルメシア地方です(FCIスタンダードNo.153)。起源ははっきりしていませんが、古代エジプトの墓の彫刻や16〜18世紀の絵から、数千年前からいたと考えられているそうです。
1792年には「ダルメシアン、はたまた馬車犬」と呼ばれていたと紹介されています。馬車のそばを走る犬として活躍してきた歴史があり、映画『101匹わんちゃん』の犬としてもおなじみですね。
斑点は黒と茶の2種類
JKCの紹介では、斑点の色は黒か、レバー(茶)の2種類。大きさは直径2〜3cmで、頭やしっぽ、足の斑点は体の斑点より小さい、と決められています。

ダルメシアンの性格|明るく友好的、でも繊細
JKCの犬種紹介では、ダルメシアンは外向的で友好的、シャイでも神経質でも攻撃的でもない犬とされています。
かどのペットクリニックの葛野莉奈院長(獣医師)が監修した解説(カインズ「ワンクォール」)では、明るく陽気で好奇心旺盛、活発で聡明な一方、警戒心が強く神経質な一面もある、と紹介されていました。
初めて犬を飼う人に向く?
同じ解説では、ダルメシアンは初心者には難易度が高い犬種とされていました。神経質な面と、たっぷり体力のある犬に合わせた生活が必要になるからです。性格には個体差があるので、あくまで一般にそう言われている、というお話です。
ダルメシアンのお世話|散歩は朝晩1時間ずつ、寒さ対策も
葛野獣医師監修の解説では、お世話の目安は次のとおりでした。
- 散歩:朝晩1時間ずつ(体質や持病で変わることも)
- ブラッシング:週1〜2回。やわらかいラバーブラシで
- 平均寿命:10〜13年
毛は短く、下毛のないシングルコート。同じ解説では寒さに弱いとされ、冬に外で飼うのは向かない、散歩のときも保温対策が必要、と書かれていました。
馬車と走ってきた犬らしく、1日2時間の散歩が目安。わが家の2匹の散歩とは、スケールがまったく違いますね。
ダルメシアンがかかりやすい病気|尿の結石と、生まれつきの難聴
葛野獣医師監修の解説では、気をつけたい病気として、聴覚障害(先天性の難聴)、白内障、アトピー性皮膚炎、ブロンズ症候群(じんましんが化膿する皮膚の病気)、尿路結石などが挙げられていました。なかでも、ダルメシアンならではの2つを紹介します。
尿酸を分解しないまま出す体のしくみ
ウェスト動物病院の解説によると、ほとんどの哺乳類は、水に溶けにくい「尿酸」を酵素で溶けやすい物質に変えてから体の外に出します。ところがダルメシアンは、尿酸を変えずにそのまま出すため、尿の中で結晶になりやすく、尿酸アンモニウム結石ができやすいのだそうです。
理由ははっきりしていませんが、あの特徴的な斑点をつくる遺伝子と何らかの形で関係しているのでは、といわれているとのこと。オスのほうが症状が出やすく、6歳以上のオスの34%に何らかの症状が出ていたという報告もあると紹介されていました。
同じ解説では、対策として、プリン体の少ない食事と、しっかり水を飲ませることが挙げられていました。食事の内容は、かかりつけの獣医師と相談しながら決めてあげたいですね。
生まれつきの難聴と、毛の色の遺伝子
アニコム損保の「どうぶつ病気大百科」では、ダルメシアンは先天性の難聴を起こしやすい犬種として挙げられています。先天性の難聴の多くは毛の色を決める遺伝子(パイボールド遺伝子)と関係している、とのことでした。
片耳だけの難聴は、まわりが気づかないことがほとんど。名前を呼んでも反応しない、寝ているときに音で起きない、うしろから近づくとひどく驚く、といった様子がサインになります。検査はBAER(脳幹聴覚誘発反応)検査で、両耳を別々に調べられ、麻酔もいらず子犬でも受けられるそうです(受けられる施設は限られます)。
白い毛と難聴の関係は、ミニチュア・ブル・テリアを調べたときにも出てきました。
ここに挙げたのはあくまで気づくためのきっかけで、診断ではありません。あてはまるところがあっても自己判断はせず、気になる様子があれば動物病院に相談してください。
ダルメシアンを迎えるときに知っておきたいこと
JKCの2025年の犬籍登録頭数では、ダルメシアンは186頭(47位)。知名度のわりに、日本で生まれる子犬は多くありません。親犬の健康状態や、尿の結石・聴力について、ブリーダーに直接確認できる迎え方が安心です。価格はそのときどきで変わるので、検討される際はご自身で最新の情報を確認してください。
「8週齢」のルール
環境省が定める動物愛護管理法では、繁殖業者が生まれてから56日(8週齢)を過ぎない子犬を、販売のために引き渡したり展示したりすることは禁止されています(令和3年6月1日施行)。
わが家の視点|あんず・レオの倍以上の背の高さ

ダルメシアンは2匹の倍以上の背の高さです。
体高はダルメシアンがオス56〜61cm、メス54〜59cm、シーズーが27cm以下、トイプードルが24cm超〜28cm。並べると、ダルメシアンはわが家の2匹の倍以上の背の高さです。
あんずもダルメシアンも白い毛の犬ですが、あんずは長い毛をこまめにカットしてもらう犬、ダルメシアンは短い毛でトリミングのいらない犬。散歩も、ダルメシアンは1日2時間が目安です。同じ「白い犬」でも、お世話の中身はまるで違います。
あんずの犬種のことはシーズーの性格と飼いやすさ、レオの犬種のことはトイプードルの性格と飼いやすさで調べています。
ダルメシアンについてよくある質問
ダルメシアンの原産国は?
JKCの紹介では、クロアチアのダルメシア地方です。
斑点の色は?
黒(ブラック・スポット)と、茶(レバー・スポット)の2種類です。斑点の大きさは直径2〜3cmとされています。
散歩はどのくらい必要?
獣医師監修の解説では、朝晩1時間ずつが目安とされています。
かかりやすい病気は?
獣医師監修の解説では、先天性の難聴、白内障、アトピー性皮膚炎、ブロンズ症候群、尿路結石などが挙げられています。尿酸をそのまま出す体のしくみから、尿酸アンモニウム結石ができやすいことが知られています。
この記事で参考にした主な情報
あんず
あんずも、お水はちゃんと飲むもん!
ハル
これで56犬種目。次はどの犬種を調べようかな。



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