ジャパンケネルクラブ(JKC)の紹介によると、この犬は小さくしようとしすぎて体が弱くなり、20世紀に体重の制限をゆるめてから健康な犬が育つようになった、という歴史を持っています。
この記事では、ネズミ捕りから生まれた歴史、性格、短い毛ならではの寒さ対策、気をつけたい病気、迎え方までをまとめました。シーズーのあんず、トイプードルのレオとの大きさ比べも入れています。
ハル
黒とタンのつやつやの毛で、イギリスでは「イングリッシュ・トイ・テリア」って呼ばれているんだって。
あんず
あんず、見分けがつかないもん!
レオ
体重は3kgくらいで、ぼくたちよりずっと軽いんだね。
タル吉
小さければよい、というものではないのう。
ハル
じゃあ、性格やお手入れ、寒さ対策、気をつけたい病気まで紹介していくね。
トイ・マンチェスター・テリアってどんな犬?ネズミ捕りから生まれた黒とタンの小型犬
ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種紹介によると、トイ・マンチェスター・テリアは19世紀中ごろのイギリスで、ネズミを捕る目的でつくられた犬種です(FCIスタンダードNo.13)。小さくて丈夫なマンチェスター・テリアをめざして改良されました。
ところが、小さくしようとするあまり行きすぎた小型化が進み、体の弱い犬が生まれるようになったそうです。19世紀の終わりには、働くテリアよりも愛玩犬として好まれるようになり、20世紀に入ってから体重の制限がゆるめられ、健康な犬が育つようになった、と紹介されています。
日本では年に130頭あまり
JKCの2025年の犬籍登録頭数では、トイ・マンチェスター・テリアは136頭(57位)でした。見た目が似ているミニチュア・ピンシャーよりずっと少なく、出会う機会の少ない犬種です。
トイ・マンチェスター・テリアの性格|家族には甘えん坊、知らない人には慎重
ヤマザキ動物看護大学の福山貴昭准教授が監修した解説(カインズ「ワンクォール」)では、トイ・マンチェスター・テリアは感覚が鋭く好奇心があり、活発な性格と紹介されていました。テリアにしては負けず嫌いなところが少なく、家族には甘えん坊。いっぽうで、見知らぬ人やほかの犬には警戒心を見せることがあるそうです。
JKCの犬種紹介でも、注意深い性格で、ネズミ捕りの競技で活躍した歴史がありながら、神経質すぎることはない、とされています。
初めて犬を飼う人に向く?
体は小さくても、もとはネズミを追いかけていたテリアです。毎日の散歩で体と気持ちを動かしてあげられること、そして小さいころから人やほかの犬に慣らしていけることが大切になりそうです。ハムスターなどの小動物と同じ部屋で暮らすときは、狩りの名残があることを頭に入れておきたいですね。性格には個体差があるので、あくまで一般にそう言われている、というお話です。
トイ・マンチェスター・テリアのお手入れと寒さ対策|短い毛は保温が苦手
福山准教授監修の解説では、お世話の目安は次のとおりでした。
- 散歩:30分程度を1日2回
- ブラッシング:1週間に2、3回
- シャンプー:1か月に1、2回程度
- 平均寿命:15〜17年
なめらかな短い毛なので、毛玉やカットの心配はほとんどありません。そのかわり気をつけたいのが寒さです。同じ解説では、短い被毛には保温性がないため寒さ対策は必須とされ、室内の温度を調整する、ケージに毛布を敷くといった工夫が紹介されていました。
ふわふわの毛に包まれたあんずやレオとくらべると、寒い日の過ごし方には、もっと気をつかってあげる必要がありそうです。同じく寒さが苦手な短毛の小型犬はミニチュア・ピンシャーやイタリアン・グレーハウンドでも調べています。
トイ・マンチェスター・テリアがかかりやすい病気|目・骨・腰
福山准教授監修の解説では、トイ・マンチェスター・テリアで気をつけたい病気として水晶体脱臼、骨折・関節の病気、椎間板ヘルニアが挙げられていました。とくに骨折は、脚が細いため若いうちに多いとされています。
骨折を防ぐには、ソファやベッドからの飛び降りを減らしたり、抱っこのときに落とさないよう両手で支えたりといった、毎日の小さな工夫が大事になりそうです。
ここに挙げたのはあくまで気づくためのきっかけで、診断ではありません。あてはまるところがあっても自己判断はせず、気になる様子があれば動物病院に相談してください。
トイ・マンチェスター・テリアを迎えるときに知っておきたいこと
JKCの登録は年に130頭あまりです。ペットショップで出会うことは少なく、ブリーダーを探して子犬の誕生を待つことが多くなりそうです。価格もそのときどきで変わるので、検討される際はご自身で最新の情報を確認してください。
「8週齢」のルール
環境省が定める動物愛護管理法では、繁殖業者が生まれてから56日(8週齢)を過ぎない子犬を、販売のために引き渡したり展示したりすることは禁止されています(令和3年6月1日施行)。
わが家の視点|あんず・レオと同じ高さで、体重はずっと軽い

高さは同じくらいでも、体つきはずっとほっそり。
体高はトイ・マンチェスター・テリアが理想25〜30cm、シーズーが27cm以下、トイプードルが24cm超〜28cm。高さだけなら、わが家の2匹とほとんど変わりません。
でも、理想体重は2.7〜3.6kg。毛の多いあんずを抱っこしたときの「むぎゅっ」とした重さとは、きっとまったく違う軽さなのだと思います。脚が細くて骨折に気をつけたい、というのも、この軽さとつながっている気がしました。
あんずの犬種のことはシーズーの性格と飼いやすさ、レオの犬種のことはトイプードルの性格と飼いやすさで調べています。
トイ・マンチェスター・テリアについてよくある質問
ミニチュア・ピンシャーとの違いは?
別の犬種です。トイ・マンチェスター・テリアはイギリス原産のテリア(FCI第3グループ)で、毛色はブラック・アンド・タンだけが認められています。
大きさはどのくらい?
犬種標準の理想は体高25〜30cm、体重2.7〜3.6kgです。
お手入れは大変?
短い毛なのでカットは不要で、ブラッシングは1週間に2、3回が目安とされています。ただし寒さ対策は欠かせません。
かかりやすい病気は?
獣医系の解説では、水晶体脱臼、骨折・関節の病気、椎間板ヘルニアが挙げられています。
この記事で参考にした主な情報
あんず
あんずのもこもこの毛、ちょっと分けてあげたいもん!
ハル
これで47犬種目。次はどの犬種を調べようかな。




コメント