ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種標準を読むと、オスの理想体高は75〜85cm。そして性格は「穏やかな気質で、視覚反応は非常にはっきりとしている」。家では静かに過ごし、獲物を見つけるとフル・ギャロップで走る犬です。
この記事では、JKCの犬種標準とアニコム損保の解説をたどりながら、歴史・性格・しつけと散歩・かかりやすい病気・迎え方、そしてイタグレ・ウィペットとの比較までをまとめました。
ハル
ロシア原産の、とても背の高い視覚ハウンドなんだ。
あんず
それに、毛がさらさらしてる!
レオ
後ろ足で立ち上がると、大人の男性の肩に前足がかかるくらいの大きさだそうだよ。
タル吉
そんなに大きいのに、走るのも速いのか。
ハル
でも家の中では静かに過ごすことが多いんだって。順番に紹介していくね。
ボルゾイってどんな犬?ロシアの草原で獲物を追った猟犬
ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種紹介によると、ボルゾイは狼狩りよりも、主に野ウサギやキツネを追うために用いられるハンティング・サイトハウンドです。高い敏捷性と持久力を兼ね備え、獲物を瞬時に手際よく捕まえる能力を持つそうです。
歴史は15世紀のモンゴル侵略にさかのぼり、タタール人が使っていたサイトハウンドと、ロシアの猟師が使っていた力の強い犬とをかけ合わせたものが原型になりました。その後もいくつもの犬の血が加わり、18〜19世紀には、数百頭もの犬と馬で狩りをする姿が見られたそうです。
ボルゾイ愛好家の最初の会議は1874年、タイプが統一された最初のスタンダードがモスクワ・ハンティング・ソサエティーで承認されたのは1888年でした。
JKCの2025年の犬籍登録頭数では、ボルゾイは274頭で第39位でした。
ボルゾイの性格|穏やかだけど、視覚のスイッチが入ると走り出す
JKCの犬種標準では、「穏やかな気質で、視覚反応は非常にはっきりとしている」とされていました。歩き方も特徴的で、獲物を見つける前はゆっくりとした規則正しいトロット、獲物を追っているときはフル・ギャロップ。そして「人に対する態度は、自然か友好的である」。
アニコム損保の解説でも、温和で家族に対して愛情深い性格で、家の中では静かにリラックスして過ごすことも多いと紹介されていました。ただし、鋭く優れた視覚を持つため、スイッチが入ると興奮して対象物を追いかけてしまうこともあるそうです。性格には個体差があるので、あくまで一般にそう言われている、というお話です。
ボルゾイのお世話|社会化・「待て」・ブラッシング
子犬のうちから、いろいろな動物や環境に
アニコム損保の解説によると、社会化が不足すると、猫や犬などに対して興奮したり、不安を感じたりしてしまうので、子犬期からさまざまな動物や環境に触れさせることがすすめられていました。また、「待て」を教えて、どんな場面でも落ち着けるよう練習することが必要とのことです。
散歩で急に走り出すと、人がケガをする

子犬のころから、横について歩く練習をしておきます。
同じ解説では、体が大きいので、散歩中に興奮して急に走り出すと、リードを持つ人が転んだり引きずられたりしてケガにつながる可能性があるとされていました。散歩中も飼い主の指示に従えるよう、子犬のころから練習しておくことが大切です。
アニコム損保の解説では、「ボルゾイは怖い?」という問いにも触れていて、逃走や咬傷事故はボルゾイに限らず起こり得るもので、犬種を問わず、しっかりしつけ・トレーニングをし、リードでコントロールすることが求められるとまとめられていました。
柔らかい長毛と、毎日のブラッシング
アニコム損保の解説によると、ボルゾイはダブルコートで抜け毛も多い犬種です。被毛はとても柔らかな長毛で、ストレートからウェーブまであります。胸や四肢、しっぽには「フェザリング」と呼ばれる羽毛のような飾り毛があり、毛玉になりやすいので毎日のブラッシングが欠かせないそうです。
ボルゾイがかかりやすい病気|胃捻転・股関節・骨肉腫
アニコム損保の解説では、大型犬によく見られる「胃拡張(胃拡張胃捻転)」「股関節形成不全」「骨肉腫」のほか、「外耳炎」や「甲状腺機能低下症」に注意するよう書かれていました。
胃拡張を防ぐ食事の工夫
アニコム損保の解説によると、胃拡張は食事中や食事のあとに起こることが多いため、食べやすい高さにフードボウルを置く、一度に食べさせずに複数回に分けて与える、食後すぐの運動は控えるなどで予防するようすすめられていました。
胃捻転は数時間で急に悪くなる病気です。「吐きたそうなのに吐けない」様子があったら、夜でも動物病院に連絡してください(くわしくはグレート・ピレニーズの記事でも)。
ここに挙げたのはあくまで気づくためのきっかけで、診断ではありません。あてはまるところがあっても自己判断はせず、気になる様子があれば動物病院に相談してください。
ボルゾイを迎えるときに知っておきたいこと
「8週齢」のルール
環境省が定める動物愛護管理法では、繁殖業者が生まれてから56日(8週齢)を過ぎない子犬を、販売のために引き渡したり展示したりすることは禁止されています(令和3年6月1日施行)。
迎え方の3つの道
子犬の価格は時期やお店によって変わります。検討される際はご自身で最新の情報を確認してください。
わが家の視点|視覚ハウンド3犬種を比べてみた

同じ視覚ハウンドでも、大きさはこんなにちがいます。
犬種図鑑では、視覚ハウンドを3犬種調べました。犬種標準の体高(オス)で並べると、こうなります。
どの犬も「家では静か、外では見つけた瞬間に走り出す」という点は共通していました。ただ、ボルゾイはオスで40kg前後。走り出したときに人が支えきれるかどうかが、ほかの2犬種とはまったく違うところです。だからこそ、子犬のうちからの「待て」と、横について歩く練習がいちばん大切なのだと感じました。
シーズーの犬種標準は27cm以下、トイプードルは24cm超〜28cmなので、あんずやレオから見ると、ボルゾイは3倍近い高さです。
ボルゾイについてよくある質問
寿命はどのくらい?
アニコム損保の解説では、「家庭どうぶつ白書2021」の大型犬の平均寿命11.5歳が目安として紹介されていました。
ボルゾイは怖い犬?
アニコム損保の解説では、逃走や咬傷事故はボルゾイに限らず起こり得るもので、犬種を問わずしつけとリードでのコントロールが大切とされています。
狼を狩る犬?
JKCの犬種紹介では、ボルゾイは狼狩りよりも、主に野ウサギやキツネを追うために用いられるサイトハウンドとされています。
抜け毛は多い?
ダブルコートで抜け毛も多く、飾り毛が毛玉になりやすいので、毎日のブラッシングが欠かせません。
この記事で参考にした主な情報
あんず
あんず、せなかに乗ってみたい!
ハル
これで39犬種目。次は、柴犬の大きな仲間、秋田を調べてみようかな。




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