犬種標準を並べてみると、シェパードとドーベルマンはドイツ、マリノアはベルギーの犬。いちばん背が高いのはドーベルマンで、オスの体高は68〜72cmでした。そしてドーベルマンのあの立った耳は、手術で切った姿だったのです。
この記事では、犬種図鑑で調べた3犬種に、白いシェパードのホワイト・スイス・シェパード・ドッグも加えて、大きさ・見分け方・性格・散歩の量・気をつけたい病気の違いを表でまとめます。
ハル
犬種図鑑の記事を並べて、違いを調べてみたよ。
あんず
あんずには、ぜんぶ同じに見えるの!
レオ
生まれた国も、ドイツとベルギーで分かれるんだって。
タル吉
白はシェパードには許されん色だと聞いたが、どういうことかのう。
ハル
かかりやすい病気も犬種ごとに違うから、大事なところだよ。
ジャーマン・シェパード・ドーベルマン・マリノアの違いを表で比較|大きさ・原産国
犬種標準と、ジャパンケネルクラブ(JKC)の2025年の登録頭数を並べました。
数字は、犬種図鑑の各記事(ジャーマン・シェパード・ドーベルマン・マリノア・ホワイト・スイス・シェパード)で調べたものです。
体高は、ドーベルマンがいちばん高く、オスで68〜72cm。体重はドーベルマンのオスが約40〜45kgでいちばん重く、マリノアのオスは約25〜30kgと、4犬種のなかではいちばん軽めです。
マリノアは、JKCではベルジアン・シェパード・ドッグという1つの犬種の中のタイプとして扱われています。登録は50頭と、日本ではあまり見かけない犬でした。

脚が長く、2匹は背中より下にすっぽり入ります。
見分け方と生まれた背景|牧羊犬2種と、名前のついたドーベルマン
- ジャーマン・シェパード・ドッグ:ドイツの中部と南部の牧羊犬をもとに、1899年にジャーマン・シェパード・ドッグ協会ができてから計画的な繁殖が始まった。警察犬や災害救助犬として活躍
- ドーベルマン:最初の繁殖者、フリードリッヒ・ルイス・ドーベルマン(1834〜1894年)の名前がついたドイツの犬。20世紀の初めに警察犬として正式に認められた
- マリノア:ベルギーの牧羊犬。1891年にブリュッセルでクラブができ、1892年に最初の詳しい犬種標準が作られた。今は護衛や防衛などのワーキング・ドッグとしても使われる
- ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ:白いシェパードはアメリカやカナダで犬種として確立され、1970年代初めにスイスへ輸入された。1966年にアメリカで生まれた「ロボ」というオス犬が、スイスでの祖先犬と考えられている
見分けるときは、まず毛色です。ドーベルマンは短い黒(またはブラウン)の毛に赤褐色の模様。マリノアはフォーンの毛に黒いマスク。ジャーマン・シェパードは黒の地に茶色やグレーのマーキング。真っ白なら、ホワイト・スイス・シェパードです。
ジャーマン・シェパードの犬種標準ではホワイトは許容されていません。白いシェパードは、別の犬種として認められているのです。

フォーンの毛に、黒いマスクが目印です。
ドーベルマンの耳としっぽ|犬種標準は「自然のまま」
ドーベルマンといえば、ぴんと立った耳と短いしっぽ。でもあの姿は、子犬のうちに耳やしっぽを手術で切る「断耳・断尾」によるものでした。
国際畜犬連盟(FCI)の犬種標準では、耳もしっぽも「自然のまま」。耳はほほにぴったりそう垂れ耳、しっぽはゆるいカーブを描く長いしっぽが本来の姿です。

ほほにそった垂れ耳と、長いしっぽです。
立ち耳のシェパードやマリノアと並ぶと、本来のドーベルマンは垂れ耳。見分け方としても、覚えておきたいところです。
性格と飼いやすさの違い|「初心者には難しい」とされる犬種が多い
飼いやすさについては、解説にこう書かれていました。ジャーマン・シェパードは「初心者が飼うには難しい犬種」(アニコム損保)。マリノアは初心者には非常に飼いづらい、ホワイト・スイス・シェパードはやや飼いづらい(獣医師監修の犬種辞典)。
ドーベルマンは「こわい犬」というイメージとはずいぶん違う書かれ方ですが、オスは40kgを超える力の強い犬です。どの犬種も、子犬のころからの社会化としつけが欠かせません。性格には個体差があるので、あくまで一般にそう言われている、というお話です。
散歩の量
獣医師監修の犬種辞典では、散歩の目安はマリノアが2.5〜3時間程度、ホワイト・スイス・シェパードが2〜2.5時間程度とされていました。ジャーマン・シェパードも、散歩やドッグランで走らせる運動と、頭を使うトレーニングの組み合わせがすすめられています。
わが家のあんず(シーズー)とレオ(トイプードル)の散歩とは、まったく別の世界です。毎日これだけの時間を取れるかは、迎える前によく考えたいところだと感じました。
かかりやすい病気の違い|DM・心臓・すい臓、胃捻転は共通
4犬種に共通しているのが、胃拡張・胃捻転です。胸の深い大きな犬に多く、いちばん特徴的なのは「吐きたそうにするけど吐けない」様子。数時間で急に悪くなるので、サインに気づいたら夜中でも動物病院へ、とされていました。
犬種ごとの違いでは、ジャーマン・シェパードの変性性脊髄症(DM)は、痛みがないまま後ろ足が弱っていく病気で、1973年にシェパードで初めて報告されたそうです。ドーベルマンの拡張型心筋症は、心臓病専門の動物病院が「無徴候でもホルター心電図」をすすめていました。同院によると、3割程度のドーベルマンでは致死性の不整脈による突然死が認められるそうです。
ここに挙げたのはあくまで気づくためのきっかけで、診断ではありません。気になる様子があれば動物病院に相談してください。
ハル
シェパード・ドーベルマン・マリノア、よくある質問
Q. ジャーマン・シェパードとドーベルマンの違いは?
A. どちらもドイツの犬ですが、シェパードは牧羊犬から、ドーベルマンは最初の繁殖者の名前がついた護衛犬・家庭犬から始まりました。体高はドーベルマンのオスが68〜72cmで、シェパードのオス60〜65cmより高め。毛はドーベルマンが短く、シェパードはダブルコートです。
Q. ジャーマン・シェパードとマリノアの違いは?
A. 原産国はドイツとベルギー。体重はシェパードのオスが30〜40kg、マリノアのオスが約25〜30kgで、マリノアのほうが軽めです。マリノアはフォーンの毛に黒いマスクが目印です。
Q. 白いジャーマン・シェパードはいる?
A. ジャーマン・シェパードの犬種標準ではホワイトは許容されていません。白いシェパードは、ホワイト・スイス・シェパード・ドッグという別の犬種として認められています。
Q. 初心者でも飼える?
A. ジャーマン・シェパードは「初心者が飼うには難しい犬種」、マリノアは「非常に飼いづらい」とされていました。どの犬種も大きく力が強いので、しつけと運動の時間をしっかり取れるかが大切です。
ハル
あんず
ドーベルマンさんのお耳、ほんとはあんずとおそろいなの!
ハル
次は、小さな犬どうしの違いも比べてみるね。









コメント
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