キアシリクガメの大きさ・飼い方|アカアシとの見分け方とヘルマンとの違い

キアシリクガメは、前足の黄色いうろこが名前の由来の、南米のリクガメです。
アカアシリクガメとよく似ていますが、南米の大陸でいちばん大きなリクガメと言われ、大きな個体群では甲長60cmをこえます。

この記事では、大きさ・アカアシリクガメとの見分け方・飼い方・法律の扱いと、ヘルマンリクガメのタル吉と比べた違いをまとめます。

ハル

キアシリクガメは、アカアシリクガメとよく似た南米のカメなんだ。
でも、足の色だけじゃなくて、大きさも違うんだよ。

あんず

赤い足のお友だちと、黄色い足のお友だちなの?
並べて見てみたいもん!

レオ

キアシリクガメは、南米の大陸でいちばん大きなリクガメと言われているよ。
大きな子は60cmをこえるそうだね。

タル吉

ふむ……森の奥の、湿った日かげが好きな者じゃな。
派手さより、落ち着いた者かのう。

ハル

そうなんだよ、タル吉。
じゃあ、アカアシリクガメとの違いも入れて、順番に紹介するね。

キアシリクガメはどんなリクガメ?原産地・名前の由来・見た目

キアシリクガメ(学名 Chelonoidis denticulatus)は、南米の熱帯の森にすむリクガメです。英国のカメの愛好団体 British Chelonia Group(BCG)の資料では、アンデス山脈の東側、コロンビアやベネズエラからボリビア、ブラジルにかけてとトリニダードが分布とされています。動物園の情報では「キアシガメ」と書かれていることもあります。

BCG の資料では、すみかは熱帯雨林に限られるとされ、水辺や湿った下草のなかで過ごす時間が長いとも紹介されています。サバンナにもすむアカアシリクガメより、森の奥の種類というイメージです。

名前の由来は、前足の黄色いうろこ

和名の「キアシ」も、英名の Yellow-footed tortoise も、前足の大きなうろこが黄色くなることから来ています。頭や足の色はアカアシリクガメより控えめで、オレンジに見える子もいます。

甲羅は暗い茶色で、1枚ずつの真ん中が明るい色をしています。

大人のキアシリクガメとヘルマンリクガメのタル吉を並べ、大きさの違いを比べたイラスト
左がキアシリクガメ、右がタル吉(ヘルマン)。
大きな個体群では、さらに差が広がります。

アカアシリクガメとの見分け方

キアシリクガメ アカアシリクガメ
足のうろこ 黄色〜オレンジ 赤〜オレンジ
甲羅の形 幅が広く丸みがある 細長く、やや高いドーム形
大きいのは メス オス
大きさ 多くは35cmほど。60cmをこえる個体群も 30〜45cmほど
すむ場所 湿った森が中心 森からサバンナまで幅広い

色だけでは迷う子もいて、専門家は甲羅やうろこの形も見て区別するそうです。Reptiles Magazine の比較記事で、見分け方が細かく紹介されていました。

キアシリクガメの大きさ・寿命|南米大陸でいちばん大きなリクガメ

項目 目安
大人の甲長 多くは35〜40cmほど。個体群によって60〜70cmをこえる
最大の記録 82cmとする資料もある
オスとメス メスのほうが大きくなる(アカアシリクガメとは逆)
冬眠 しない
寿命 50年以上

大きさに幅があるのは、産地によって育つ大きさが違うためです。子ガメのうちは、どこまで大きくなるかが分かりにくいので、大きくなるほうを前提に考えておくのが安心だと思います。

数字は飼育情報や動物の資料をまとめた目安です。BCG の資料でも、平均は約40cm、70cmの記録がある、とされていました。

キアシリクガメの飼い方|温度・湿度・ケージ・ごはん

飼い方の考え方はアカアシリクガメに近く、高い湿度と保温が基本です。Reptiles Magazine の飼育情報の目安をまとめました。

項目 Reptiles Magazine の飼育情報の目安
ホットスポット 29〜32℃(85〜90°F)
夜の温度 18℃を下回らない
湿度 数字の記載はなし。湿りを保つ床材が必須
紫外線 UVB ランプが必要
床材 マルチ(木のチップ)、ミズゴケと腐葉土を混ぜたものなど
大型個体のケージ 最低でも約240×120cm
水場 成体で深さ7.5cmまでの浅い水場

この記事は海外の飼育情報の数字なので、日本の冬にそのまま使えるとは限りません。夜の18℃はあくまで下限と考えたほうがよさそうです。

アカアシリクガメより、日かげと安定が大切

Reptiles Magazine の比較記事では、キアシリクガメはアカアシリクガメほど丈夫ではなく、より多くの日かげと安定した温度が必要とされていました。

アカアシリクガメの湿度の目安は70〜90%とする飼育情報があります。森の奥の種類なので、キアシリクガメも乾かさないことが大切です。冬眠もしないので、日本の冬は保温と保湿を続けることになります。

ハル

床材で悩んだ話、書きました🌱
タル吉の床材を3回変えて、たどり着いたところをまとめました。

ごはんは葉物と、くだものを多めに

キアシリクガメは雑食で、野生ではアカアシリクガメよりも多くのくだものを食べると言われています。

飼育では、タンポポやチコリなどの葉物を中心に、ベリーやメロン、パパイヤなどのくだものを添えます。動物性のものは、その飼育情報では月に2〜4回ほどとされていました。

くだものを食べるとはいえ、与えすぎには注意が必要で、カルシウムも補います。

キアシリクガメは初心者向き?性格・病気・法律の扱い

性格は、アカアシリクガメほど人なつっこくない子もいる一方で、とても慣れる子もいると紹介されています。

大きさ、部屋ごとの保温と保湿、アカアシリクガメより丈夫ではないとされる点を考えると、初めてのリクガメにはおすすめしにくい種類だと思います。

気をつけたいこと

不調 気づけるサイン
呼吸器の感染症 鼻水・口を開けて呼吸する・呼吸の音がする
カルシウムと紫外線の不足 甲羅がやわらかい・形がゆがむ・足をひきずる
甲羅の感染症 甲羅の変色・はがれ・へこみ・においがする

鼻水や口を開けた呼吸、食べないといった様子があれば、爬虫類を診られる動物病院に相談してください。

法律の扱い

法律・条約 キアシリクガメの扱い
ワシントン条約 附属書Ⅱ(リクガメ科はすべて附属書Ⅱ以上)
種の保存法 国際希少野生動植物種ではないので、売り買いに登録票はいらない
動物愛護管理法 特定動物ではない。飼えなくなって外に放すのは「遺棄」にあたる犯罪

ヘルマンリクガメ(タル吉)と比べると|大きさと湿度の違い

最後に、わが家のヘルマンリクガメ・タル吉と比べます。わが家で飼っているのはタル吉だけなので、キアシリクガメの欄は調べた情報です。

キアシリクガメ ヘルマンリクガメ(タル吉)
ふるさと 南米の湿った森 南ヨーロッパ(地中海のまわり)
大人の甲長 多くは35cmほど。60cmをこえることも 15〜20cmほど
好む空気 湿った空気と日かげ 乾きぎみ
冬眠 しない(一年じゅう保温) 野生ではする(タル吉は冬眠させない)
ごはん 葉物にくだものを多めに、少しの動物性 野草が中心(タル吉はオオバコ)
住まい 大型個体は240×120cm以上の目安 タル吉は130×70cmの手作りケージ

タル吉の130×70cmの手作りケージは、キアシリクガメの大きな個体には小さすぎます。大きな個体群なら、甲長だけでケージの奥行き70cmに届くこともあります。

タル吉は春から秋に週1〜2回、外で日光浴をしますが、キアシリクガメは日かげを多くほしがる種類です。ふるさとの違いが、暮らしの違いになっているのだと感じました。

初めてのリクガメ選びはリクガメ初心者が迎える前に知っておきたい7つにまとめました。

よくある疑問

疑問 答え
キアシリクガメはどのくらい大きくなる? 多くは甲長35cmほど。個体群によって60〜70cmをこえる
アカアシリクガメとの違いは? 足の色が黄色で、甲羅の幅が広く丸い。大きくなるのはメスで、より湿った森にすむ
寿命は何年? 50年以上とされる
冬眠する? しない。一年じゅう保温が必要
何を食べる? 葉物とくだもの。動物性のものも少し食べる雑食
初心者でも飼える? 大きさと保温・保湿の手間から、おすすめしにくい

ハル

南米のカメと世界のリクガメを比べる🌎
15種のすむ場所と大きさを、ひとつの表にしました。

参考にした情報

タル吉

赤い足の者も黄色い足の者も、湿った森のふるさとを忘れてはおらぬ。
暮らしを合わせてやることじゃのう。

ハル

うん。よく似たカメでも、好きな場所は少しずつ違うんだね。
次は、小さなリクガメのことも調べてみるね。

🐢 タル吉の飼育ログ(わが家の実データ)
  • 温度|昼30℃前後・夜22℃程度。赤外線スポットランプ100Wをサーモスタットで自動オン・オフ → 温度管理の記録
  • 紫外線|UVBライト13Wをタイマーで朝7時〜夕方17時
  • ケージ|幅130×奥行70×高さ40cmをハルが2週間で自作 → ケージ自作の記録
ブログの記事に書いた、わが家の設定です。リクガメの状態や部屋によって合う数字は変わります。
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コメント

  1. […] キアシリクガメ […]

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