ギリシャリクガメの大きさ・寿命・飼い方|ヘルマンリクガメとの違いと見分け方

ギリシャリクガメは、ヘルマンリクガメと並んで「最初のリクガメ」によく名前が挙がる種類です。
ペットショップで並んでいると、正直、ハルにはタル吉(ヘルマン)との見分けがつきませんでした。

調べてみると、いちばんの見分けどころは後ろ足の太もも。ギリシャリクガメには、ここに小さな「けづめ」があります。
そしてもうひとつ大事なのが、亜種がとても多く、冬眠するかどうかまで亜種でちがうことでした。

この記事では、ギリシャリクガメの大きさ・寿命・飼い方・法律の扱いと、ヘルマンリクガメのタル吉と比べた違いをまとめます。

ハル

ギリシャリクガメって、タル吉にそっくりなんだよね。
どこが違うのか、調べてみたよ。

あんず

タル吉のお友だちなの?
あんず、ならんでたら見分けられないもん!

レオ

見分けるところは、後ろ足の太ももとしっぽなんだって。
ギリシャのほうには、太ももに小さなとんがりがあるんだよ。

タル吉

ふむ……わしの仲間には、北の寒い国の者も、南の暑い国の者もおるのじゃ。
同じ名前でも、くらし方はいろいろじゃのう。

ハル

そうなんだよ、タル吉。
じゃあ、どんなリクガメか、順番に紹介するね。

ギリシャリクガメはどんなリクガメ?原産地・名前の由来・亜種

ギリシャリクガメ(学名 Testudo graeca)は、ヘルマンリクガメと同じチチュウカイリクガメ属のリクガメです。

英国の動物福祉団体 RSPCA の飼育の手引きでは、北アフリカからイベリア半島の南西部、イスラエル、トルコ、ロシア南部、イランにかけての、草のまばらな乾いた土地にすむとされています。

英語では「Spur-thighed tortoise(太ももにけづめのあるリクガメ)」と呼ばれます。日本語の「ギリシャ」は、学名の graeca から来ています。甲羅のモザイクのような模様を古代ギリシャの織物にたとえた、という説もあるそうです。

亜種が多く、色も大きさも冬の過ごし方もちがう

ギリシャリクガメは分布がとても広く、10をこえる亜種に分けて考えられています(分け方は研究者によって異なります)。

トルコやバルカン半島の亜種は大きめで、寒い冬には冬眠します。北アフリカのチュニジアの亜種のように小さく、冬眠しない亜種もいます。砂漠に近い土地の亜種は、暑い夏に「夏眠」をするとされています。

見た目も、明るい黄色に黒い模様の子から、大人になると全体が黒っぽくなる子までさまざまです。

ギリシャリクガメとヘルマンリクガメのタル吉を横から並べ、太もものけづめとしっぽの違いを比べたイラスト
左がギリシャリクガメ、右がタル吉(ヘルマン)。
見た目はそっくり。見分けどころは太もものけづめと、しっぽの先です。

ギリシャリクガメの大きさ・体重・寿命|甲長15〜25cmほど

項目 目安
大人の甲長 15〜25cmほど。大きな亜種では30cmをこえる記録もある
体重 大人で2〜5kgほど(亜種・オスメスで差)
オスとメス メスのほうが大きくなりやすい
寿命 地中海のリクガメは50〜100年生きる可能性がある(RSPCA)

甲長と体重は、爬虫類の専門店などの情報をまとめた目安です。亜種によって大きさがかなり違うので、迎えるときは「どの産地の子か」を聞いておくと、大人の大きさを想像しやすくなります。

寿命は、RSPCA の手引きで「50〜100年生きる可能性がある」とされていて、飼い主より長生きするかもしれない生きものです。

ハル

同じ仲間のタル吉も、つきあいは何十年🐢
RSPCA の手引きと、わが家で長生きのためにしていることを比べました。

ギリシャリクガメの飼い方|温度・湿度・ライト・ごはん

飼い方の基本は、ヘルマンリクガメとほとんど同じです。RSPCA の手引きは、ギリシャ・ヘルマン・マルギナータ・ロシアの4種をひとつにまとめて、次の目安を書いています。

項目 RSPCA の手引きの目安
昼の温度 20〜25℃
夜の温度 15℃
日光浴の場所 35℃(1匹ごとにバスキングライト)
紫外線(UVB) カメから30cm以内にUVBの出るライト
部屋の中の広さ 1匹あたり180×120cm以上
床材 土にやわらかい砂をまぜたもの。深さ5cm以上

日本の専門店や動物病院の情報では、昼の温度を25〜30℃前後、夜も20℃を下回らないようにする、と書かれていることが多く、英国の手引きより高めでした。わが家のタル吉も、昼30℃前後・夜22℃程度にしています。

湿度は「乾燥しすぎない」が大事

ギリシャリクガメは乾いた土地のカメですが、野生の子ガメは草の根もとのような湿った場所にかくれているそうです。

飼育の情報では、湿度40〜60%ほど、子ガメはもう少し高めが目安とされていました。乾燥しすぎると、甲羅がでこぼこに盛り上がる「ピラミッディング」の原因のひとつになると言われています。

ごはんは野草が中心。豆やほうれん草は避ける

RSPCA の手引きでは、タンポポ・ハコベ・クローバー・オオバコ・ノゲシなどの野草を与えるようにすすめています。

一方で、インゲンやエンドウ豆はたんぱく質が多すぎる、キャベツ・ブロッコリー・ほうれん草はシュウ酸が多い、レタスは水分ばかりで栄養が少ない、として避けるように書かれていました。カルシウムは、イカの甲(カトルボーン)を削ったものや、サプリメントでおぎないます。

冬眠は、亜種が分からないならさせない

ギリシャリクガメは、冬眠する亜種としない亜種があります。ペットショップの子は、産地や亜種がはっきりしないことも少なくありません。

冬眠しない亜種を冷やしてしまうと命にかかわるので、日本の飼育情報の多くは「冬眠させず、冬も保温して飼う」ことをすすめていました。RSPCA の手引きも、冬眠させるなら経験のある飼い主や獣医師に相談し、冬眠させないなら冬も暖かい環境を続けるように、としています。

ギリシャリクガメは初心者向き?性格・病気・法律の扱い

ギリシャリクガメは、温度・湿度・紫外線をととのえれば丈夫で、初心者向きの種類としてよく紹介されています。

性格はおだやかで、慣れると飼い主に寄ってくる子もいるそうです。犬のように鳴くことはなく、驚いて首を引っこめたときに「シュー」と空気の音がする程度です。

気をつけたい病気

病気 気づけるサイン
代謝性骨疾患(カルシウムと紫外線の不足) 甲羅がやわらかい・足をひきずる・甲羅の形がゆがむ
呼吸器の感染症 鼻水・鼻ちょうちん・ピーピーという呼吸の音・口を開けて呼吸する
膀胱結石 いきむのに出ない・白い尿酸がかたまっている・元気がない

RSPCA の手引きも、骨の病気・膀胱結石・呼吸器の感染症などを「調べておきたい健康の問題」に挙げていました。

リクガメは具合の悪さを隠すと言われます。鼻水や口を開けた呼吸、何日も食べないといった様子があれば、爬虫類を診られる動物病院に相談してください。

法律の扱い|登録はいらない

法律・条約 ギリシャリクガメの扱い
ワシントン条約 附属書Ⅱ(リクガメ科はすべて附属書Ⅱ以上)
種の保存法 国際希少野生動植物種ではないので、売り買いに登録票はいらない
動物愛護管理法 特定動物ではない。お店で買うときは、店頭で実物を見て対面で説明を受ける

インドホシガメやパンケーキリクガメのような、登録が必要なリクガメとは違います。くわしくはリクガメの種類と大きさ一覧にまとめました。

ヘルマンリクガメ(タル吉)と比べると|見分け方と飼い方の違い

最後に、わが家のヘルマンリクガメ・タル吉と比べます。見た目はそっくりですが、体のつくりに見分けどころがありました。

ギリシャリクガメ ヘルマンリクガメ(タル吉)
後ろ足の太もも 円すい形の小さな「けづめ」がある けづめはない
しっぽの上の甲羅 1枚 2枚に分かれていることが多い
しっぽの先 かたい爪はない かたい爪のような突起がある
大人の甲長 15〜25cmほど(亜種で差が大きい) 15〜20cmほど
冬眠 亜種で、する・しないが分かれる 野生では冬眠する(タル吉は冬眠させない)
飼い方 温度・ライト・ごはんはほぼ同じ 昼30℃前後・夜22℃程度(わが家)

見分けるときは、まず後ろ足の太ももを見るのがいちばん分かりやすいそうです。

飼い方はほとんど同じなので、タル吉の温度管理や野草のごはん、お風呂、床材は、ギリシャリクガメにもそのまま参考になると思います。

違いが大きいのは冬です。タル吉は冬眠させずに冬を越していますが、ギリシャリクガメは亜種しだいで「冬眠させてはいけない子」がいる、というのは知っておきたいところでした。

よくある疑問

疑問 答え
ギリシャリクガメは大きくなる? 大人で甲長15〜25cmほど。大きな亜種では30cmをこえることもある
ギリシャリクガメはなつく? おだやかで、慣れると飼い主に寄ってくる子もいる
ギリシャリクガメは鳴く? 鳴き声はない。首を引っこめたときに空気の音がする程度
ヘルマンリクガメとの見分け方は? 後ろ足の太ももに、けづめがあるのがギリシャ

ハル

ほかのリクガメとも比べてみる🐢
ギリシャリクガメの仲間から100cmをこえるゾウガメまで、15種の大きさを一覧にしました。

参考にした情報

タル吉

ギリシャの者とは、遠い親せきのようなものじゃ。
太もものとんがりで、見分けてやってほしいのう。

ハル

うん、もう見分けられそうだよ。
次は、もっと小さくて穴掘りが得意な、ロシアリクガメを紹介するね。

🐢 タル吉の飼育ログ(わが家の実データ)
  • 温度|昼30℃前後・夜22℃程度。赤外線スポットランプ100Wをサーモスタットで自動オン・オフ → 温度管理の記録
  • 紫外線|UVBライト13Wをタイマーで朝7時〜夕方17時
  • ケージ|幅130×奥行70×高さ40cmをハルが2週間で自作 → ケージ自作の記録
ブログの記事に書いた、わが家の設定です。リクガメの状態や部屋によって合う数字は変わります。
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コメント

  1. […] 同じ仲間のギリシャリクガメとも見比べると、違いが分かりやすいと思います。 […]

  2. […] 最後に、わが家のヘルマンリクガメ・タル吉と比べます。後ろ足のけづめはギリシャリクガメにもありますが、大きさはまったく別ものでした。 […]

  3. […] ギリシャリクガメ […]

  4. […] ギリシャリクガメの飼い方と大きさ […]

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