奥の小屋の前に、ちゃんと主がいます。
ハル
あんず
レオ
タル吉
ハル
大きさは幅130cm×奥行70cm×高さ40cm。材料費はライトまで含めて、総額でだいたい3万円です。
置き場所は、レオとあんずが使う犬のサークルの上。さらにケージの天板も棚にして、部屋のすき間を上へ上へと使っています。
UVBライトはタイマーで、バスキングライトは温度で自動点灯。床材と餌皿には100均グッズも使いました。
日曜大工が苦手なハルが、失敗しながら2週間かけて仕上げた記録です。リクガメのケージを手作りしたい方の参考になればうれしいです。
リクガメのケージを自作した理由|幅130cm×奥行70cmとサークル上のすき間活用
リクガメのケージを探し始めて、最初にぶつかったのが「広さ」と「置き場所」の問題でした。
タル吉は、手のひらサイズだったころから草を食べて、のっそり大きく育ってきたヘルマンリクガメです。
歩くのが大好きで、ケージの端から端まで、とことこ往復します。
ハルが「これくらいは必要」と考えたのが、幅130cm×奥行70cm。
リクガメは泳ぐ生き物ではなく、歩く生き物です。まっすぐ歩ける長さと、向きを変えられる奥行きがほしかったんです。
高さは40cm。ライトを天井に付けても、タル吉が小屋の2階に登っても余裕がある高さにしました。
ところが、この大きさのケージを置ける床は、わが家にはもう残っていませんでした。
リビングの一角は、すでにレオとあんずのサークルが占領しています。
そこで思いついたのが、犬のサークルの上のすき間を使うことでした。
サークルの上に、タル吉のケージをどーんと載せてしまう作戦です。

わが家の「3階建てマンション」です。
さらに、ケージの天板も遊ばせておくのはもったいない。
天板の上は、ぬいぐるみやティッシュ、小物入れを置く棚にしました。
床の面積はサークル1台ぶんのまま、上に向かって3段使えるようになったわけです。
ぬいぐるみ・小物の棚
幅130×奥行70×高さ40cm
レオとあんずの場所

下でタル吉がのっそり歩いているとは思えない平和さです。
あんず
レオ
犬とリクガメが同じ部屋で暮らすときは、生活の場所をきちんと分けることも大事にしています。
上下に分かれているので、レオとあんずがタル吉のケージに鼻を突っ込むこともありません。
それでいて、どちらもハルの目の届くところにいる。この「近いけれど別々」の距離感が、わが家にはちょうどよかったです。
日曜大工が苦手なハルの2週間|合板の床・壁・アクリルパネルで組み立てた
先に白状しておくと、ハルは日曜大工がとても苦手です。
のこぎりを引けば線から曲がり、ネジを回せば斜めに入る。そんなハルが、ケージづくりに挑みました。
作り方の流れは、とてもシンプルです。
- ① 合板で床を作る(幅130cm×奥行70cm)
- ② 床のまわりに壁を立てる(高さ40cm)
- ③ 前面にアクリルパネルを取り付けて、中が見えるようにする
- ④ 天井にライトを付けて、配線をまとめる
書くと4行なのに、終わってみれば2週間。仕事から帰った夜と週末に、少しずつ進めました。
1日目:いきなり寸法をまちがえる
ホームセンターで合板をカットしてもらい、意気揚々と帰宅。
さっそく床に壁を合わせてみると……入らない。
自分で書いた寸法メモが、1cmずれていました。
その夜は、紙やすりでひたすら板を削る「修行」になりました。
3日目:ネジが言うことを聞かない
壁を立てようとネジを打つと、板が割れそうになったり、ネジが斜めに入ったり。
調べてみて、先に細い穴をあけておく「下穴」の存在を知りました。
下穴をあけるようにしたら、うそみたいにまっすぐ入るように。知らないって、こわいです。
ハル
タル吉
いちばん緊張したのは、アクリルパネル
前面のアクリルパネルは、ケージの「顔」です。
ここにヒビが入ったら、また買い直し。ネジ穴をあける手が、ぷるぷる震えました。
ドリルを少しずつ当てて、息を止めて、ようやく1か所。これを何度もくり返しました。
アクリルパネルは、しっかり固定しています。
タル吉は力持ちなので、前足でぐいぐい押しても外れないようにしたかったんです。

ネジ穴ひとつひとつに、ハルの冷や汗がしみています。
最後の関門は、ケージをサークルの上に載せる作業でした。
完成したケージは、思っていたよりずっと重い。ひとりでは持ち上がりません。
結局、組み立ての段取りを考え直して、なんとか定位置へ。
サークルの上にケージがぴたっと収まった瞬間、思わず小さくガッツポーズをしました。
かかったのは、材料からライト類まで合わせて総額でだいたい3万円。
安くはありませんが、この大きさを部屋に合わせて作れたので、ハルとしては大満足です。
あんず
レオ
UVBライトはタイマー、バスキングライトはサーモで自動点灯
ケージの中身で、ハルがいちばん考えたのがライトの自動化です。
リクガメには、骨や甲羅のための紫外線(UVB)と、体を温めるための熱の両方が必要です。
そこで、ライトを2種類に分けて、それぞれ別の方法でオン・オフするようにしました。
UVBライトは「時間」で点ける
UVBライトは、リーベックス(REVEX)のデジタルプログラムタイマーにつないでいます。
毎朝7時にぱっと点いて、夕方17時に消える。ハルが寝坊しても、出かけていても、タル吉の「朝」と「夜」は毎日同じ時間にやってきます。
バスキングライトは「温度」で点ける
バスキングライトは、サーモスタット(温度を見て電源を入れたり切ったりする装置)につないでいます。
ケージの中が冷えてくると点いて、温まると消える。人が見張っていなくても、温度を保ってくれます。

タル吉の「お天道さま」はここで決まります。
配線は、最初はそれはもうぐちゃぐちゃでした。
ケーブルがケージの前をぶらーんと横切り、どれがどのライトかわからない。
そこで、ケージの側板に電源タップを固定して、タイマーとサーモもそこへまとめました。
コードに色の違いがあると、どれがどれか見分けやすいです。

夜に撮ると、ちょっと秘密基地っぽいです。
バスキングライトの電球は、赤外線タイプのスポットランプ(100W)を使っています。
箱に描かれているのは、トカゲやヘビ、カメレオン、そしてカメのマーク。爬虫類用の電球です。

切れたときに慌てないように。
冬は夜もライトを消す
わが家は冬のあいだ、部屋の床暖房が24時間ついています。
部屋全体がほんのり暖かいので、冬でも夜はライトを消して、ケージの中を暗くしています。
夜は暗く、朝になったら明るく。人と同じで、リクガメにも昼と夜のメリハリがあるほうがいいと考えています。
ただ、部屋の暖かさは家ごとに違います。夜にライトを消すかどうかは、ケージの中の温度を温度計で確かめてから決めてくださいね。
タル吉
ハル
UVBがなぜリクガメに欠かせないのか、ガラス越しの日光ではだめな理由などは、タル吉の甲羅を守る!ヘルマンリクガメの甲羅干しとUVBライト選び完全ガイドにくわしく書いています。
ここで、わが家で使っているUVBライトと、バスキングライトと同じタイプの電球を紹介しておきます。
🐢 タル吉ケージの「光」と「熱」
①はわが家で使っているUVBライトと同じ商品です。②は、わが家のバスキングライト(赤外線タイプのスポットランプ 100W)と同じタイプの一例です(わが家で使っている商品そのものではありません)。
ライトは、天井からの距離が近いほど真下が熱くなります。高さ40cmのケージでは、ライトの真下の温度を温度計で確かめるようにしています。
タイマーとサーモスタットも、ケージを自作するならぜひセットで用意したい道具です。
🐢 ライトを自動で点ける「タイマー」と「サーモスタット」
③は、わが家のタイマー(リーベックス PT70DG)の後継機種です。④は、温度で電源をオン・オフするサーモスタットの一例です。
タル吉のケージのサーモスタットは、上で紹介したものとは別の商品です。温度で電源をオン・オフするという役割は同じなので、選ぶときの参考にしてください。
床材と餌皿は100均で工夫|ひっくり返り対策と「餌に突撃」対策
ケージの床は、2つの素材を重ねています。
いちばん下に100均で買ったプラスチックの芝生を敷き、その上にヤシガラの床材をまいています。

タル吉の甲羅の模様にも、なんだか似合っています。
芝生を敷いた理由は「ひっくり返ったとき」のため
リクガメは、段差を登ろうとして、ころんとひっくり返ることがあります。
つるつるの床だと、足をばたばたさせても爪がかからず、なかなか起き上がれません。
プラスチックの芝生なら、ひっくり返っても爪が引っかかる。自分の力で起き上がる手がかりになります。
ヤシガラの床材は、LeA&Kのハスクチップ(10L)を使っています。
ヤシの実の殻を細かくした天然素材で、足ざわりがやわらかいのが気に入っています。
あんず
タル吉
餌皿は100均の「ボトル乾かし」
もうひとつの100均グッズが、餌皿です。
じつはこれ、もともとはボトルを乾かすための台。真ん中に柱が立っていて、まわりがお皿のようになっています。

真ん中の柱が、タル吉の「突撃」から餌を守ります。
リクガメって、ごはんを見つけると餌の上に突撃してくるんです。
タル吉も、お皿を見つけるなり、のっしのっしとまっすぐ向かってきて、前足ごとお皿に乗り上げます。
ふつうの平たいお皿だと、野菜がぺしゃんこに踏まれて、床材まみれになってしまいます。
ところがボトル乾かしは、真ん中に柱があるので、タル吉がお皿の上に乗っても体が柱に支えられて、餌がつぶれない。
ふちも高すぎないので、首をのばせば、ちゃんと食べられます。
100均の売り場で「これだ!」とひらめいたときは、自分をほめたくなりました。
レオ
ハル
ヤシガラの床材は、使ううちに汚れたり量が減ったりするので、足しながら使っています。
わが家で使っている床材と同じ「ハスクチップ」のタイプと、ケージの中の温度を見るための温度計を紹介しておきます。
🐢 床材の「ハスクチップ」とケージ用の温度計
⑤は、わが家の床材と同じヤシガラチップのタイプの一例です。⑥は、ケージの中の温度をたしかめるための温湿度計の一例です(どちらもわが家で使っている商品そのものではありません)。
ハスクチップは、わが家で使っているLeA&Kの商品とは別のメーカーのものです。同じヤシガラのチップなので、選ぶときの参考にしてください。
小屋はタル吉の寝床に|手作りケージが完成して気づいたこと
ケージの奥には、木で作った2階建ての小屋を置いています。
1階は、四方を囲まれた暗い寝床。2階は人工芝を敷いた見晴らし台で、横に階段を付けました。
タル吉は、この小屋を寝床としてちゃんと使ってくれています。
夜になると、のっそり小屋の中へ。朝、ライトが点くと、のそのそ出てきます。
広いケージのどこでも寝られるのに、寝るのはいつも小屋の中。壁に囲まれた場所が落ち着くのかな、と思っています。
寝床の話は、シーズーあんずはビーズクッションが大好き|レオとタル吉の寝床はそれぞれでも書きました。

「呼んだかのう?」と言いたげな顔です。
完成した日のことは、今でもよく覚えています。
できたてのケージにタル吉をそっと入れると、しばらくじっと固まって、それから首をのばして、ゆっくり歩き出しました。
芝生の上を、ヤシガラの上を、端から端まで。
そして最後に、小屋の中へ、のっそりと入っていきました。
その背中を見て、ハルはちょっと泣きそうになりました。
寸法をまちがえた夜も、ネジが斜めに入った夜も、アクリルパネルに震えた夜も、ぜんぶこの瞬間のためだったんだな、と。

「ハル、ごはんはまだかのう」の顔です。
最後に、リクガメのケージを自作してみて、ハルが大事だと思ったことをまとめておきます。
- 🐢 広さを先に決める:幅130cm×奥行70cm。歩ける長さと、向きを変えられる奥行き
- 🐢 置き場所は上にも探す:犬のサークルの上、ケージの天板の上。すき間は意外とある
- 🐢 ライトは自動化:UVBはタイマー、バスキングはサーモ。人の都合に左右されない
- 🐢 床は「ころんだとき」を考える:プラスチックの芝生で、爪が引っかかるように
- 🐢 100均も立派な飼育用品:ボトル乾かしの餌皿は、突撃されても餌がつぶれない
- 🐢 下穴はあける:これはハルの、心からのお願いです
リクガメは、とても長生きする生き物です。
このケージで、タル吉がこれからも、のっそり、ゆっくり、毎日を過ごしてくれたらうれしいです。
リクガメの手作りケージは、以前にも手作りで実現!リクガメが安心して暮らせる理想のケージづくりで紹介しています。
タル吉が草だけで大きく育ってきた話は、草だけでここまで!?5歳になったリクガメ・タル吉の成長記録にまとめています。
タル吉
ハル

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