ロシアリクガメの大きさ・寿命・飼い方|爪4本と穴掘り、ヘルマンとの違い

ロシアリクガメは、リクガメの中でも小さめで、初心者向きの種類としてよく名前が挙がります。
専門店で見かけることも多く、ヘルマンリクガメのタル吉を迎えるとき、ハルも少しだけ迷った種類でした。

調べてみると、ロシアリクガメには前足の指(爪)が4本という、ほかの地中海リクガメにはない特徴がありました。
そして、とにかく穴掘りが得意。ケージの床や、外で遊ばせるときの囲いに工夫がいる種類です。

この記事では、ロシアリクガメの大きさ・寿命・飼い方・法律の扱いと、タル吉(ヘルマン)と比べた違いをまとめます。

ハル

ロシアリクガメって、タル吉より少し小さくて、甲羅が平たいんだって。
しかも、前足の爪が4本なんだよ。

あんず

4本!?あんずは5本あるもん!
ちょっと少ないの?

レオ

かわりに、前足がとってもじょうぶなんだ。
土を掘って、穴の中で暑さや寒さをしのぐんだよ。

タル吉

ふむ……穴掘りなら、わしも少しは得意じゃが。
ロシアの者には、かなわんかもしれんのう。

ハル

タル吉も、床材の中にもぐるもんね。
じゃあ、ロシアリクガメのことを順番に紹介するね。

ロシアリクガメはどんなリクガメ?原産地・別名・4本の爪

ロシアリクガメ(学名 Testudo horsfieldii)は、英語で「Horsfield’s tortoise(ホルスフィールドリクガメ)」「Russian tortoise」と呼ばれるリクガメです。

英国の動物福祉団体 RSPCA の飼育の手引きでは、アジアの南西部の平原にすみ、かなり乾いた岩場や丘の斜面、とくに草の多い泉の近くでよく見られるとされています。アフガニスタン、イラン、パキスタン、旧ソビエト連邦の国々です。

名前は「ロシア」ですが、すんでいるのはロシア南部からカザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンなど、中央アジアの広い地域です。

前足の爪が4本。別の属に分ける考え方もある

ロシアリクガメのいちばんの特徴は、前足の指(爪)が4本しかないことです。ヘルマンリクガメやギリシャリクガメは5本あります。

この特徴などから、ロシアリクガメだけを別の属(ヨツユビリクガメ属)に分ける考え方もあります。分け方は研究者のあいだでまだ一致していません。

甲羅は高さが低く平たくて、上から見ると丸っこい形です。黄色〜茶色の地に、黒っぽい模様が入ります。

ロシアリクガメとヘルマンリクガメのタル吉を上から並べ、甲羅の形と大きさを比べたイラスト
左がロシアリクガメ、右がタル吉(ヘルマン)。
ロシアは、上から見ると丸くて平たい甲羅です。

ロシアリクガメの大きさ・体重・寿命|甲長15〜20cmほどの小型種

項目 目安
大人の甲長 15〜20cmほど。メスは25cm近くになることもある
オスとメス メスのほうが大きくなりやすい
寿命 地中海のリクガメ(ロシアを含む)は50〜100年生きる可能性がある(RSPCA)

甲長は、爬虫類の専門店などの情報をまとめた目安です。チチュウカイリクガメの仲間ではいちばん小さいほうで、「大きくならないリクガメ」として名前が挙がります。

寿命は、日本の飼育情報では25〜30年ほど、うまく飼えば40〜50年以上とも書かれていました。RSPCA の手引きは、ロシアを含む4種について「50〜100年生きる可能性がある」としています。どちらにしても、何十年ものつきあいになる生きものです。

ロシアリクガメの飼い方|穴掘り対策・温度・ライト・ごはん

いちばんの特徴は穴掘り。床材は深めに

ロシアリクガメは、野生では強い前足で土に穴を掘り、暑い夏や寒い冬を穴の中でやり過ごすとされています。

飼育下でもよく掘るので、床材はもぐれる深さにしておくと、ストレスの少ない環境になると言われています。RSPCA の手引きは、4種に共通して、土にやわらかい砂をまぜた床材を深さ5cm以上、としています。

外で日光浴をさせるときは要注意です。RSPCA の手引きでは、屋外の囲いは高さ45cm以上、地面の下にも15cm埋めて、よじのぼりや穴掘りで逃げられないように、と書かれていました。

項目 RSPCA の手引きの目安(4種共通)
昼の温度 20〜25℃
夜の温度 15℃
日光浴の場所 35℃(1匹ごとにバスキングライト)
紫外線(UVB) カメから30cm以内にUVBの出るライト
部屋の中の広さ 1匹あたり180×120cm以上

日本の飼育情報では、ホットスポット32〜35℃、夜も20〜22℃程度を下回らないように、と英国の手引きより高めに書かれていることが多くありました。わが家のタル吉も、昼30℃前後・夜22℃程度です。

乾燥系のリクガメですが、乾かしすぎもよくないとされています。日本の情報では湿度50〜70%ほどが目安で、水入れはいつも置いておきます。

ごはんは野草が中心

ロシアリクガメは草食で、タンポポ・オオバコ・クローバーなどの野草や、小松菜・チンゲン菜・大根の葉などの葉物が主食になります。

RSPCA の手引きは、インゲンやエンドウ豆(たんぱく質が多すぎる)、キャベツ・ブロッコリー・ほうれん草(シュウ酸が多い)を避けるように、としていました。カルシウムは、カトルボーンを削ったものやサプリメントでおぎないます。

冬眠は必須ではない

野生のロシアリクガメは、夏は夏眠、冬は冬眠をして、1年のうち活動するのは短い期間だけという地域もあるそうです。

ただ、飼育下で冬眠させるのは必須ではありません。冬眠させるなら、獣医師に健康や体重を確かめてもらうこと。させないなら、冬も暖かい環境を続けること(RSPCA)。わが家のタル吉は、冬眠させずに冬を越しています。

ハル

穴掘りさんの床材選びに🐢
RSPCA の手引きで向く床材・向かない床材を確かめながら、タル吉の床の移り変わりをまとめました。

ロシアリクガメは初心者向き?性格・病気・法律の扱い

ロシアリクガメは、環境にもなれやすく丈夫で、リクガメの入門種としてよく紹介されています。

性格はおとなしく、慣れると手からごはんを食べる子もいるそうです。好奇心が強く、よく動き回ります。

気をつけたいのは、小さい体のわりに広さがいることです。よく歩いてよく掘るので、ケージは大人1匹で幅90cm以上、と日本の飼育情報には書かれていました。

気をつけたい病気

病気 気づけるサイン
代謝性骨疾患(カルシウムと紫外線の不足) 甲羅がやわらかい・足に力が入らない・甲羅や顎の形がゆがむ
呼吸器の感染症 鼻水・鼻ちょうちん・ピーピーという呼吸の音・口を開けて呼吸する
膀胱結石 いきむのに出ない・元気や食欲がない
くちばしの伸びすぎ 上あごの先が伸びて、食べにくそうにする

口を開けた呼吸や、鼻水が何日も続くとき、食べない日が続くときは、爬虫類を診られる動物病院に相談してください。

法律の扱い|登録はいらない

法律・条約 ロシアリクガメの扱い
ワシントン条約 附属書Ⅱ
種の保存法 国際希少野生動植物種ではないので、売り買いに登録票はいらない
動物愛護管理法 特定動物ではない。お店で買うときは、店頭で実物を見て対面で説明を受ける
外来生物法 特定外来生物ではない

ただし、外で逃げてしまうと日本の自然に影響するおそれがあります。穴掘りが得意な種類なので、屋外では脱走対策をしっかりしておきたいところです。

ヘルマンリクガメ(タル吉)と比べると|爪の数・甲羅の形・穴掘り

ロシアリクガメ ヘルマンリクガメ(タル吉)
前足の爪 4本 5本
甲羅の形 平たく、上から見ると丸っこい ドーム形にもり上がる
大人の甲長 15〜20cmほど 15〜20cmほど(大きめの亜種もいる)
すむ場所 中央アジアの乾いた平原・岩場 南ヨーロッパの地中海沿岸
穴掘り とても得意 ロシアほどではない

いちばん簡単な見分け方は、前足の爪の数です。4本ならロシアリクガメです。

大きさはほぼ同じくらいで、温度・ライト・ごはんの考え方も同じ仲間なので、タル吉の温度管理や野草のごはん、お風呂は、ロシアリクガメにも参考になると思います。

違いが出るのは床と囲いです。わが家の手作りケージは高さ40cmですが、よく掘るロシアリクガメなら、床材をもっと深くしたくなりそうです。

よくある疑問

疑問 答え
ロシアリクガメは大きくならない? 大人で甲長15〜20cmほどの小型種。メスは25cm近くになることもある
ロシアリクガメはなつく? おとなしく、慣れると手からごはんを食べる子もいる
なぜ「ロシア」? ロシア南部を含む中央アジアにすむから。英語ではホルスフィールドリクガメ
ヘルマンリクガメとの見分け方は? 前足の爪が4本ならロシア。ヘルマンは5本

ハル

同じ仲間のギリシャリクガメも🐢
太もものけづめで見分けるギリシャリクガメと、亜種で違う冬の過ごし方をまとめました。

参考にした情報

タル吉

ロシアの者は、小さくて力持ちじゃのう。
穴の中でじっと季節を待つ、しんぼう強い仲間じゃ。

ハル

前足の4本の爪、今度お店で見てみたいな。
次は、この仲間でいちばん大きくなるマルギナータリクガメを紹介するね。

🐢 タル吉の飼育ログ(わが家の実データ)
  • 温度|昼30℃前後・夜22℃程度。赤外線スポットランプ100Wをサーモスタットで自動オン・オフ → 温度管理の記録
  • 紫外線|UVBライト13Wをタイマーで朝7時〜夕方17時
  • ケージ|幅130×奥行70×高さ40cmをハルが2週間で自作 → ケージ自作の記録
ブログの記事に書いた、わが家の設定です。リクガメの状態や部屋によって合う数字は変わります。
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コメント

  1. […] ロシアリクガメ […]

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