2020年の夏、手のひらサイズのヘルマンリクガメ・タル吉を迎えたときのハルも、まさにそうでした。
それから6年。ごはんを食べなくなって体重が78gから58gまで減ったり、苦手な日曜大工でケージを作り直したり、失敗もたくさんしてきました。
この記事では、これからリクガメを迎える人に、迎える前に知っておいてほしいことを、タル吉との暮らしと英国の動物福祉団体 RSPCA の飼育の手引きをもとに7つにまとめます。
ハル
タル吉が来たころのハル、分からないことだらけだったんだよね。
あんず
あんずなら、なんでも食べちゃうもん!
レオ
犬とは、気をつけるところがずいぶん違うんだよ。
タル吉
ごはんの話は、そのあとじゃのう。
ハル
じゃあ、迎える前に知っておきたいことを順番に紹介するね。
リクガメ選びは「大人の大きさ」で決める|初心者には地中海リクガメ
ペットショップのリクガメは、どの種類も手のひらに乗るくらい小さな子ガメです。でも、大人になったときの大きさは種類でまったく違います。
初心者に向くとよく言われるのは、ロシア・ヘルマン・ギリシャ・マルギナータの「チチュウカイリクガメ」の仲間です。大人になっても甲長15〜35cmほどで、乾いた土地のカメなので、湿度を高く保つ道具もいりません。
ハルがタル吉を選んだのも、「ヘルマンリクガメは初心者でも飼いやすく、室内飼育に向いている」と知ったからでした。
反対に、子ガメが安く並んでいることのあるケヅメリクガメは、大人になると体重が数十kgになります。かわいい今の姿ではなく、10年後、20年後の姿で選ぶのがいちばん大事だと思います。15種の大きさはリクガメの種類と大きさ一覧にまとめました。
ハル
温度と紫外線のライトは、迎える前にそろえる
リクガメは自分で体温を作れません。暖かい場所と、紫外線(UVB)の出るライトがないと、ごはんも食べられず、骨や甲羅も育ちません。
RSPCA の手引きでは、地中海のリクガメの目安を次のように書いています。わが家のタル吉の暮らしと並べました。
わが家は、ランプをサーモスタットにつないで、ケージの中が28℃になるとランプが切れるようにしています。UVBライトはタイマーで点いて消えるので、ハルが出かけていても毎日同じリズムです。
温度は「なんとなく暖かい」ではなく、ケージの中の温度計の数字で確かめるのが大事でした。くわしくはリクガメの温度管理とエサ皿と甲羅干しとUVBライト選びに書いています。

タル吉を迎える前に、そろえておきたかったものです。
ケージは「歩ける広さ」|タル吉は130×70cmの手作りハウス
リクガメは泳ぐ生きものではなく、歩く生きものです。タル吉も、ケージの端から端までとことこ往復します。
RSPCA の手引きでは、部屋の中で飼うなら1匹あたり180×120cm以上、床材は土にやわらかい砂をまぜたものを5cm以上の深さで、とされています。
わが家のタル吉ハウスは、幅130×奥行70×高さ40cm。日曜大工が苦手なハルが、失敗しながら2週間かけて手作りしました。材料費はライトまで含めて、だいたい3万円です。
置き場所は、レオとあんずのサークルの上。犬とリクガメの生活の場所が上下で分かれるので、わが家にはちょうどよかったです。作り方はリクガメのケージを自作、床材はリクガメの床材の選び方にまとめました。
ごはんは野草が中心|タル吉は最初、ぜんぜん食べなかった
いちばん苦労したのが、ごはんでした。
お店で「小松菜やタンポポが主食」と聞いて用意したのに、タル吉は首を引っこめるばかり。庭のクローバーだけは少しずつ食べてくれましたが、夏には食欲がぐんと落ちて、来たときの78gから58gまで体重が減ってしまいました。
あとから RSPCA の手引きを読んで分かったのは、食べないときは、食べ物の前に温度と光を確かめることが大切だということでした。
手引きでは、タンポポ・ハコベ・クローバー・オオバコなどの野草をすすめ、インゲンやエンドウ豆(たんぱく質が多い)、キャベツ・ブロッコリー・ほうれん草(シュウ酸が多い)は避けるように、と書かれています。カルシウムは、イカの甲を削ったものやサプリメントでおぎないます。
今のタル吉の主食はオオバコで、カルシウム剤をふりかけています。食べなかったころの記録はリクガメが野菜を食べない、野草の与え方はリクガメが食べられる野草と食べさせない草に書きました。
冬眠させるかどうかを、最初に決めておく
ヘルマンリクガメのような地中海のリクガメは、野生では冬眠します。でも、家で冬眠させるには、温度を5〜8℃に保ち、毎週体重を量るといったこまめな管理が欠かせません。
タル吉は冬眠させず、冬もライトで温めて、部屋の床暖房を24時間つけて冬を越しています。
どちらを選ぶにしても、寒くなってから慌てないように、迎えるときに決めておくのがおすすめです。冬眠させない場合は、冬の暖房代も考えておきたいところです。わが家のやり方と、冬眠させる場合の注意はヘルマンリクガメの冬越しにまとめました。
お風呂と体重で、毎日の変化に気づく
リクガメは、具合が悪くてもあまり表に出さないと言われます。犬のように鳴いたり、しっぽを振ったりもしません。
わが家では、2週間に1回を目標に、バケツのぬるま湯で10分くらいのお風呂に入れています。お風呂のときに、目や鼻、甲羅の様子を見るのも目的のひとつです。
体重は、小さな変化が分かるはかりで量るのがおすすめです。タル吉の体重が減ったときも、数字で分かったからこそ、ごはんを見直すきっかけになりました。
鼻水や、口を開けた呼吸、何日も食べないといった様子があれば、爬虫類を診られる動物病院に相談してください。犬猫の病院では診てもらえないこともあるので、迎える前に近くの病院を調べておくと安心です。お風呂のやり方はリクガメのお風呂(温浴)に書いています。
何十年のつきあいになる|寿命と、犬といっしょに飼うとき
RSPCA の手引きでは、地中海のリクガメは50〜100年生きる可能性があるとされています。飼い主のほうが先に年を取るかもしれない、とても長いつきあいです。
飼えなくなったリクガメを外に放すのは、動物愛護管理法の「遺棄」にあたる犯罪です。迎える前に、何十年先の暮らしまで想像しておきたいと思います。
わが家のように犬といっしょに飼うなら、生活の場所を分けることも大事です。レオとあんずとタル吉の分け方は犬とリクガメは一緒に飼える?にまとめました。
迎える前のチェックリスト
ハル
よくある疑問
参考にした情報
タル吉
日なたとおひさまがそろって、ようやく落ち着いたのう。
ハル
これからリクガメを迎える人の参考になったらうれしいな。
- 温度|昼30℃前後・夜22℃程度。赤外線スポットランプ100Wをサーモスタットで自動オン・オフ → 温度管理の記録
- 紫外線|UVBライト13Wをタイマーで朝7時〜夕方17時
- ケージ|幅130×奥行70×高さ40cmをハルが2週間で自作 → ケージ自作の記録









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