ケヅメリクガメの大きさ・寿命・飼い方|5年で10kg超え、マンションで飼えるか

ケヅメリクガメは、ペットショップで手のひらサイズの子ガメが並んでいることもある、人なつっこいリクガメです。
でも、アフリカの大陸ではいちばん大きくなるリクガメで、大人のオスは甲長60〜80cm、体重50kgをこえることもあります。

「マンションで飼える?」「飼えなくなったらどうする?」と調べる人が多いのも、この大きさのためだと思います。
この記事では、ケヅメリクガメの大きさ・育つ速さ・飼い方・法律の扱いと、ヘルマンリクガメのタル吉と比べた違いをまとめます。

ハル

ケヅメリクガメの赤ちゃん、タル吉が来たときと同じくらい小さいんだよ。
でも、大人になると人が乗れるくらいになるんだって。

あんず

えー!あんずが背中に乗れちゃうの?
タル吉のおうちに入らないもん!

レオ

5年で10kgをこえることもあるそうだよ。
かわいい赤ちゃんのときに、大人の姿を想像しておかないとね。

タル吉

ふむ……砂漠のふちの大きな者じゃな。
小さいのは、ほんのいっときだけじゃのう。

ハル

そうなんだよ、タル吉。
じゃあ、どんなリクガメか、順番に紹介するね。

ケヅメリクガメはどんなリクガメ?原産地・名前の由来・見た目

ケヅメリクガメ(学名 Centrochelys sulcata)は、アフリカのサハラ砂漠の南のふちに広がる、乾いた草原や半砂漠にすむリクガメです。

英国のカメの愛好団体 British Chelonia Group(BCG)の飼育シートでは、西はモーリタニアやセネガルから、東はエチオピアまでの乾いた土地のカメとされています。暑さや乾きをしのぐために、前足で深い穴を掘ってその中で過ごします。

名前の由来は、後ろ足の「けづめ」

和名の「ケヅメ」も、英名の African spurred tortoise も、後ろ足の太ももの付け根にある、円すい形の大きなうろこから来ています。これを、ニワトリの足の「蹴爪(けづめ)」に見立てた名前です。

甲羅は模様のない、灰色がかった茶色や黄土色。子ガメのころは丸いドーム形ですが、育つにつれて甲羅の1枚ずつに深い溝の線が刻まれ、平たい形になっていきます。亜種はなく、1種だけとされています。

大人のケヅメリクガメとヘルマンリクガメのタル吉を並べ、大きさの違いを比べたイラスト
左が大人のケヅメリクガメ、右がタル吉(ヘルマン)。
足もとのケヅメの赤ちゃんは、タル吉より小さいくらいです。

ケヅメリクガメの大きさ・体重・寿命|5年で10kgをこえることも

項目 目安
大人のオス 甲長60〜80cm・体重50〜80kgほど。100kgをこえる記録もある
大人のメス 甲長40〜55cm・体重30〜50kgほど(オスより小さい)
生まれたとき 甲長5cm前後・体重40〜50gほど
1年後 甲長15〜25cmほど
5年後 甲長30〜40cm・体重10〜15kgほど
寿命 50年以上。100年近く生きるとも言われる

数字は、爬虫類の専門店や研究の情報をまとめた目安で、ごはんや温度で大きく変わります。BCG の飼育シートでは、大人は甲長50cm・体重50kgをこえることがあり、5歳でおよそ20kgになるとされていました。

世界のリクガメでは、ゾウガメの仲間に次いで3番目に大きく、アフリカの大陸ではいちばん大きなリクガメです。

「マンションで飼える?」への答え

赤ちゃんのうちは90〜120cmのケージで飼えますが、甲長30cmをこえるころには、市販のケージでは足りなくなると言われています。それは、早ければ数年後です。

BCG の飼育シートが大人の住まいとして挙げているのは、暖房をした大きな温室やサンルーム、二重の壁の小屋や部屋で、暖かい日は芝生に出して歩かせるように、としています。

数十kgのカメが歩き回り、穴を掘ろうとする暮らしです。庭のない家で、大人まで飼い続けるのはとても難しいと思います。

ケヅメリクガメの飼い方|温度・広さ・冬・ごはん

項目 BCG の飼育シートの目安
昼の温度 35〜40℃と高め
夜の温度 20℃ほど
紫外線 冬は UVB ライトが必要(ランプはこまめに交換)
冬眠 しない(野生では暑い季節に夏眠する)
住まい 暖房した温室・サンルーム・小屋や部屋。暖かい日は芝生へ
水 いつでも飲めるように

日本の飼育情報では、ふだんの温度を25〜28℃、日光浴の場所を38〜42℃ほどにする、と書かれていることが多く見られました。夜も冷やさないことが大切です。

冬眠しないので、大きな体をまるごと温める

ケヅメリクガメは冬眠しません。日本の冬は、部屋や小屋ごと暖め続ける必要があります。

体が大きくなるほど、温める場所も広くなります。子ガメのときにはケージ1台ぶんだった暖房が、大人になると部屋ひとつ、小屋ひとつぶんになる。その電気代が何十年も続くことを、迎える前に考えておきたいところです。

ごはんは干し草と野草。繊維がとても大事

BCG の飼育シートでは、ごはんの最大75%を繊維にするようにとされています。干し草(牧草)やイネ科の草を中心に、タンポポ・オオバコ・クローバー・ノゲシ・ハコベなどの野草を与えます。

くだものは、たまのおやつだけ。ビタミンとミネラルのサプリメントも使うように、とされていました。

日本の飼育情報でも、たんぱく質の多いもの(ドッグフードなど)や、ほうれん草のようなシュウ酸の多い野菜は避けるように書かれています。

乾かしすぎにも注意

乾いた土地のカメですが、乾燥しすぎた環境で速く育つと、甲羅がでこぼこに盛り上がる「ピラミッディング」が起きやすいと言われています。

日本の飼育情報では、湿度40〜60%ほどを目安に、シェルターの中など湿った場所をつくっておくのがよい、とされていました。

ケヅメリクガメは初心者向き?性格・病気・飼えなくなったとき

ケヅメリクガメは食欲旺盛で、飼い主の足音に寄ってくるような、物おじしない性格だと紹介されています。そこが人気の理由でもあります。

でも、大きさ・力・冬の暖房・何十年という寿命を考えると、初めてのリクガメにはおすすめできません。かわいい赤ちゃんの今ではなく、数十kgになった姿で考えたい種類です。

気をつけたい病気

病気 気づけるサイン
呼吸器の感染症・口内炎 鼻水・口を開けて呼吸する・口の中が赤い、ただれる
ピラミッディング 甲羅の1枚ずつがピラミッドのように盛り上がる
代謝性骨疾患(カルシウムと紫外線の不足) 甲羅がやわらかい・形がゆがむ・足をひきずる
膀胱結石・脱水 いきむのに出ない・白い尿酸がかたまっている・食べない

BCG の飼育シートでは、ほかの種類のリクガメがもっている鼻炎や口内炎にかかりやすいので、ほかのリクガメと一緒に飼わないように、としていました。鼻水や口を開けた呼吸、食べないといった様子があれば、爬虫類を診られる動物病院に相談してください。

法律の扱いと、飼えなくなったとき

法律・条約 ケヅメリクガメの扱い
ワシントン条約 附属書Ⅱ(リクガメ科はすべて附属書Ⅱ以上)
種の保存法 国際希少野生動植物種ではないので、売り買いに登録票はいらない
動物愛護管理法 特定動物ではない。飼えなくなって外に放すのは「遺棄」にあたる犯罪

大きくなったケヅメリクガメの引き取り先は、簡単には見つかりません。施設に勝手に連れて行ったり、外に放したりすることはできません。

「飼えなくなった」とならないように、大人になったときの場所・冬の暖房・自分が年を取ったあとのことまで、迎える前に家族で話し合っておくのがいちばんだと思います。

ヘルマンリクガメ(タル吉)と比べると|大きさと暮らしの違い

よく似たヒョウモンリクガメとの見分け方は、ケヅメリクガメとヒョウモンリクガメの違いで表にまとめています。

最後に、わが家のヘルマンリクガメ・タル吉と比べます。後ろ足のけづめはギリシャリクガメにもありますが、大きさはまったく別ものでした。

ケヅメリクガメ ヘルマンリクガメ(タル吉)
ふるさと サハラ砂漠の南のふち 南ヨーロッパ(地中海のまわり)
大人の甲長 オス60〜80cm・メス40〜55cmほど 15〜20cmほど
体重 数十kg 1kg前後
後ろ足 大きなけづめがある けづめはない
冬眠 しない(一年じゅう保温) 野生ではする(タル吉は冬眠させない)
ごはん 干し草と野草。繊維がとても大事 野草が中心(タル吉はオオバコ)
住まい 温室・小屋・部屋と、芝生の庭 タル吉は130×70cmの手作りケージ

タル吉の130×70cmの手作りケージは、ケヅメリクガメなら1〜2歳で手ぜまになるかもしれません。大人になると、甲長だけでケージの奥行き70cmに届きます。

冬の温め方も、タル吉はケージのライトと部屋の床暖房で足りていますが、ケヅメリクガメの大人は、小屋や部屋ごと暖める必要があります。

同じアフリカの大型種のヒョウモンリクガメとも、大きさと冬の暖房の大変さは似ています。初めてのリクガメ選びはリクガメ初心者が迎える前に知っておきたい7つにまとめました。

よくある疑問

疑問 答え
ケヅメリクガメはどのくらい大きくなる? 大人のオスで甲長60〜80cm・体重50kgをこえることも。メスはひとまわり小さい
どのくらいの速さで大きくなる? 1年で甲長15〜25cm、5年で10kgをこえることも(目安)
マンションで飼える? 子ガメのうちは飼えても、大人には温室や小屋、芝生の庭が必要。庭のない家では難しい
冬眠する? しない。一年じゅう保温が必要
飼えなくなったら? 外に放すのは犯罪。引き取り先は簡単に見つからないので、迎える前によく考える

ハル

ほかのリクガメと大きさを比べる🐢
小さい地中海リクガメから100cmをこえるゾウガメまで、15種の大きさを一覧にしました。

参考にした情報

タル吉

小さいころの姿は、ほんの数年じゃ。
大きくなってからの何十年を、いっしょに歩いてやってほしいのう。

ハル

うん。赤ちゃんのかわいさだけで決めないことが、いちばん大事だね。
次は、南米のアカアシリクガメを紹介するね。

🐢 タル吉の飼育ログ(わが家の実データ)
  • 温度|昼30℃前後・夜22℃程度。赤外線スポットランプ100Wをサーモスタットで自動オン・オフ → 温度管理の記録
  • 紫外線|UVBライト13Wをタイマーで朝7時〜夕方17時
  • ケージ|幅130×奥行70×高さ40cmをハルが2週間で自作 → ケージ自作の記録
ブログの記事に書いた、わが家の設定です。リクガメの状態や部屋によって合う数字は変わります。
🐾 ブログランキングに参加しています。応援クリックしてもらえるとうれしいです
にほんブログ村 その他ペットブログ リクガメへ亀ランキング(人気ブログランキング)PVアクセスランキング にほんブログ村

コメント

  1. […] 数字は飼育情報をまとめた目安で、血統やごはん、温度で変わります。ケヅメリクガメほどではありませんが、ヘルマンリクガメの2倍前後の甲長になる、しっかり大きなリクガメです。 […]

  2. […] ケヅメリクガメ […]

  3. […] 同じ資料では、アフリカの大きなヒョウモンリクガメやケヅメリクガメは、夜も16〜17℃が必要とされていました。 […]

タイトルとURLをコピーしました