日本では「フチゾリリクガメ(縁反りリクガメ)」とも呼ばれます。
タル吉(ヘルマン)と同じ仲間ですが、大きさはまるで別もの。チチュウカイリクガメの仲間でいちばん大きくなり、甲長30cm前後まで育ちます。
この記事では、マルギナータリクガメの大きさ・寿命・飼い方・法律の扱いと、ヘルマンリクガメのタル吉と比べた違いをまとめます。
ハル
タル吉と同じ仲間なのに、形がずいぶん違うね。
あんず
あんずのお洋服とおそろいだもん!
レオ
タル吉より、ずっと大きいんだよ。
タル吉
大きな体には、広い庭がいるのう。
ハル
じゃあ、どんなリクガメか、順番に紹介するね。
マルギナータリクガメはどんなリクガメ?原産地・名前の由来・見た目
マルギナータリクガメ(学名 Testudo marginata)は、ヘルマンリクガメと同じチチュウカイリクガメ属のリクガメです。
原産地はギリシャとアルバニアの南部で、イタリアのサルデーニャ島にも昔に持ちこまれて住みついています。夏は暑く乾き、冬は雨が多い地中海の気候で、岩の多い丘やオリーブ畑、低い木の茂みにすんでいます。
名前の由来は「縁のある」甲羅
学名の marginata は、ラテン語で「縁(ふち)のある」という意味です。大人になると、甲羅のうしろの縁がスカートや釣り鐘のように外へ広がり、ギザギザになります。この形が、名前の由来です。和名の「フチゾリ」も、同じ特徴をそのまま表しています。
反り返りは、とくにオスで大きくなるとされています。
色は黒っぽく、おなかに三角の模様
RSPCA の手引きでは、4種のなかでいちばん大きく、いちばん色が濃いリクガメとされています。
背中は黒〜こげ茶が多く、1枚ずつの甲羅の真ん中にクリーム色の模様が入ります。育つにつれて黒い部分が広がり、全体が落ち着いた暗い色になっていきます。
おなか側の甲羅には、三角形(山形)の黒い模様が3〜4組、左右対称に並びます。これが、ほかのリクガメと見分ける目じるしのひとつです。
亜種については、昔は3つに分けられていましたが、遺伝子の研究で大きな違いがないと分かり、今は分けないか、2つに分ける考え方が主になっています。小さめの「ペロポネソス」の子は、すむ土地の環境で小さく育ったものと考えられています。

大きさと、甲羅のうしろの反り返りが違います。
マルギナータリクガメの大きさ・体重・寿命|甲長30cm前後
大人の大きさは、RSPCA の手引きで「30cmほどまで育つ」とされています。数字は爬虫類の専門店や研究の情報をまとめた目安で、ペロポネソス半島南部の子は20cmほどと小さめです。
ショップでは手のひらサイズの赤ちゃんで並んでいても、大人になるとヘルマンの倍近い大きさになります。迎える前に、大人になったときの置き場所まで考えておきたいところです。
ハル
マルギナータリクガメの飼い方|温度・湿度・広さ・ごはん
温度やライト、ごはんの基本は、ヘルマンリクガメとほとんど同じです。RSPCA の手引きは、ギリシャ・ヘルマン・マルギナータ・ロシアの4種をひとつにまとめて、次の目安を書いています。
日本の飼育情報では、ふだんの温度を26〜32℃ほど、日光浴の場所を35〜40℃ほどにする、と書かれていることが多く、英国の手引きより高めでした。わが家のタル吉も、昼30℃前後・夜22℃程度にしています。
いちばんの違いは「広さ」
マルギナータリクガメは大きくなるので、飼い方でいちばん違うのは広さです。
1匹あたり180×120cm以上という目安は4種共通ですが、30cm前後になる子には、それでも手ぜまに感じるかもしれません。日本の飼育情報でも、大人になったら広い部屋や屋外の囲いを用意するように、と書かれていました。
ちなみにタル吉のケージは、手作りの130×70×40cmです。マルギナータの大人には、これでは足りないと思います。
湿度は乾きめ。ただし子ガメは乾かしすぎない
地中海の乾いた土地のカメなので、湿度は40〜55%ほどの乾きめが目安とされています。60%をこえるじめじめが続くと、皮ふや甲羅、呼吸器の病気につながりやすいそうです。
一方で、子ガメや卵を産む前のメスは、乾きすぎると脱水や甲羅のでこぼこ(ピラミッディング)の原因になります。床材の深いところやシェルターの中だけ、少し湿らせておくのがよいとされていました。
ごはんは野草が中心。豆やほうれん草は避ける
RSPCA の手引きでは、タンポポ・ハコベ・クローバー・オオバコ・ノゲシなどの野草を与えるようにすすめています。
一方で、インゲンやエンドウ豆はたんぱく質が多すぎる、キャベツ・ブロッコリー・ほうれん草はシュウ酸が多い、レタスは栄養が少ない、として避けるように書かれていました。カルシウムは、イカの甲(カトルボーン)を削ったものや、サプリメントでおぎないます。
冬眠は、飼育ではすすめられていない
野生のマルギナータリクガメは、冬眠も夏眠もします。ただ、飼育で冬眠させるのは体重の管理や健康診断が欠かせず、失敗すると命にかかわります。
日本の飼育情報では、それができないなら冬眠させず、冬も保温して飼うのがいちばん安全、とされていました。RSPCA の手引きも、冬眠させるなら経験のある飼い主や獣医師に相談するように、としています。
マルギナータリクガメは初心者向き?性格・病気・法律の扱い
性格はおだやかで、人にもわりと早く慣れるそうです。手から直接ごはんを食べたり、飼い主のあとをついて歩いたりする子もいる、と紹介されていました。
ただし、オスどうしはなわばり意識が強く、甲羅をぶつけ合ってけんかをします。何匹か飼うなら、広いスペースと、たがいの姿が見えなくなる隠れ家がいくつも必要です。
丈夫さはヘルマンとあまり変わりませんが、大人になったときの広さを用意できるかどうかで、向き不向きが分かれる種類だと思います。
気をつけたい病気
RSPCA の手引きも、骨の病気・膀胱結石・呼吸器の感染症などを「調べておきたい健康の問題」に挙げていました。
リクガメは鳴きません。首を引っこめたときに「シュー」と空気の音がすることはありますが、ピーピーという呼吸の音や鼻水、何日も食べないといった様子があれば、爬虫類を診られる動物病院に相談してください。
法律の扱い|登録はいらない
インドホシガメやパンケーキリクガメのような、登録が必要なリクガメとは違います。くわしくはリクガメの種類と大きさ一覧にまとめました。
ヘルマンリクガメ(タル吉)と比べると|見分け方と飼い方の違い
最後に、わが家のヘルマンリクガメ・タル吉と比べます。同じ仲間ですが、大きさと甲羅の形がはっきり違いました。
見分けるときは、まず甲羅のうしろの反り返りとおなかの模様が分かりやすいそうです。ただ、子ガメのうちは反り返りが目立たないので、お店で種類をきちんと確かめておくと安心です。
温度やごはんはほとんど同じなので、タル吉の温度管理や野草のごはん、お風呂、床材は、マルギナータリクガメにもそのまま参考になると思います。
冬の過ごし方も、タル吉と同じく冬眠させずに保温するのが、飼育ではいちばん安全とされていました。
同じ仲間のギリシャリクガメとも見比べると、違いが分かりやすいと思います。
よくある疑問
ハル
参考にした情報
タル吉
迎える前に、ずっと先の暮らしまで考えてやってほしいのう。
ハル
ほかのリクガメも、順番に紹介していくよ。
- 温度|昼30℃前後・夜22℃程度。赤外線スポットランプ100Wをサーモスタットで自動オン・オフ → 温度管理の記録
- 紫外線|UVBライト13Wをタイマーで朝7時〜夕方17時
- ケージ|幅130×奥行70×高さ40cmをハルが2週間で自作 → ケージ自作の記録









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